2003年05月16日

シンプルライフへの回帰

私は最近、掃除に凝っています。
趣味といっても過言ではありません。
今まで、コレクションと称し、タンスの肥やしと化していたモノを捨て、部屋の中をすっきりとさせていたのでした。
大掃除をはじめたきっかけは、「シンプルライフ」を知ったからでした。


私はいつも書いてきたように「スローライフ」というものを目指して過ごしてきました。
しかし実際にやってみると、どうも自分にしっくりとこない。
スローライフと、自分の中の価値観が進むべき方向は同じなのですが、進行方向が微妙に角度が違うため、進めば進むほど、私はスローライフから遠く離れていくのでした。
そしてある日、ホームページを巡回していると私の目に、「シンプルライフ」というキーワードが飛び込んできたのでした。
シンプルライフとは、物やサービスの価値を正しく評価した上で、納得のいく物を出来るだけ安く、最小限だけ揃えることです。
勘違いしてはいけないのは、単に安いものを追い求める節約生活とは全く違います。
私はバブルの頃の時代を知りません。
正直、あの頃に自由になるお金を持っていた人達を羨ましいとも思ったりしません。
バブル世代の人達は、自分の事を「品質の良いモノを知っている世代」だと思っているかもしれません。
けれど私には、「ただ単に、高いモノが良いモノと思っている人達じゃないの?」と見えてしまうのです。
ブランド至上主義が擦り込まれた世代。
ブランド品を否定する気は更々ないのですが、それ一辺倒になり、そんなモノを大量に部屋にしょいこんで保管して満足する生活が好きになれないのです。
西洋の部屋って、映画やドラマを見ますと、家具の上とかに大量の小物や写真を並べています。
それがまた非常に住んでいる人達のセンスの良さを引き出しています。
しかし日本の家の場合、そういうたくさんのモノを置いておくよりも、あまりゴチャゴチャとせず、すっきりと片付けた方が奇麗に感じます。
何も置かずに、その空間の「間(ま)」を感じる喜び。
「わび」「さび」という心は、そういう何も無いシンプルな空間が生み出すのではないでしょうか。
そういうシンプルな方が日本人には向いているように思うのです。
服装でもカルチャーでも、ある程度過剰で肥大化すると、飾りを捨て去って原点に戻る傾向があります。
マキシムからミニマムへの回帰。
それは西洋よりも、日本に多く見られます。
日本人の心の根底には、「シンプル」というキーワードがあるからでは。

そんな訳で、いろんな意味で過剰になった自分自身を原点回帰すべく、「シンプルライフ」を目指していこうと思います。
まずは、自分の部屋の大掃除からです。
目標は、「自分が発した声や足音が、壁に反射して響き渡るような部屋」です(笑)

Posted by kanzaki at 2003年05月16日 18:37
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