2005年01月01日

平井堅〜Ken'sBar2004Winter【1】

Ken's Barとは、1998年から続いている平井堅が送るスペシャルなアコースティックライブだ。
平井堅がマスターをつとめるライブ・バーが舞台という設定で行われ、彼自身のオリジナル曲はもちろんのこと、平井堅が影響を受けたアーティストの曲を、男女、邦楽、洋楽問わずアコースティック編成でカバーする。
6年間にわたり定期的に開催されてきたこのライブは、平井堅のライフワークでもあり、至高のライブブランドでもある。
他のツアーやライブでは、決して聞けない楽曲のパフォーマンスやリラックスしたトークも、ファンの間で人気が高い所以だ。
映画『世界の中心で、愛をさけぶ』の主題歌として大ヒットした「瞳をとじて」をはじめ、2004年も数々の名曲を世に送り出した平井堅がおこなう今回のKen’s Barは果たしてどのような内容になるのか?
12/18(土)に幕張イベントホールでおこなわれた「Ken’ Bar 2004 Winter 」をお届けする。

* * * * *

Barという設定なので、イベントホールのアリーナ席は、白い丸テーブルが沢山用意され(一つにつき10人ぐらい座っている。席と席の間には縦に棒状のライトがあり、グリーン色に薄っすらと輝いている)、観客はドリンクと食べ物をいただきながら鑑賞することになります。
ステージ中央奥の壁には、「Ken's Bar」と白い筆文字が映された巨大な画面。
その画面を挟んで左右に二本ずつ円柱があり、それを下半分は青く、上半分は紫色に照明で照らしています(紫色の照明はBGMによってグリーンにも変わります)。
ステージ上にはいくつかの楽器、そして左端にはキラキラ輝くクリスマスツリーがあります。
観客は静かに開演を待ちます。
BGMはジャズに続き、平井さんの曲がかかります(♪サンタクロースは来ない〜、真っ白な雪は降らない〜)。
その曲がかかっている最中に楽器のプレーヤーが登場。
BGMの曲が終わると、中央の大きな画面下にある扉から、平井さんがさっそうと登場。
茶色のシルクハット、同系色のジャケット、黒のパンツ。
ジャケットの下からは、ピンクのシャツが見えます。
客席からの大きな拍手にちょっと照れ気味の平井さん。
観客席を見渡すと深々とお辞儀をします。

ステージ中央の椅子に腰掛けます(左に小さなテーブルがあり、ドリンクが置いてある)。
後ろのプレーヤーの方へ身体をねじり、指をパチンと何度も鳴らして演奏開始の調子を合わせます。
後ろのプレーヤーはその時は一人だけ。
楽器はベース(バイオリンを巨大にして縦にしたようなものを指で弾く)。ボンボンとベースの低い音。
最初は、1993年KANの曲「KANのChristmas Song」。

♪君にもう一度逢えるのならば、それはきっと素敵なクリスマスタイム・・・

一つの楽器と一人の声。
静かに優しく歌い上げます。
観客も静かに鑑賞、歌い終わると拍手で歌声を称えます。
平井さんは「ありがとう」の言葉に続き、プレーヤーを紹介します。
プレーヤーはお辞儀をした後、ステージから外れます。

平井
「えー、ベースのかんちゃん(オカンダ トモヒコ)は先日、ツタヤで1,980円の6本セットのエッチビデオを購入されました。
おめでとうございまーす」

観客の笑い声。
云われた当人はステージの影にて、平井さんと観客の拍手に照れながら頭に手を当てています。

平井
「安いよね、1,980円ですよ。ねー。
(プレーヤーの方に顔を向けて小声で)ね。おめでとうございます。
(自分の云った事に笑って噴き出す。観客席に向かって手を振りながら)ようこそ、Ken's Barへ!」

観客席にライトが当たり、大勢の拍手する姿が見えます。

平井
「うわー、凄い、凄い。嬉しい。
ねー。これだけで泣けてくる。ありがとうございます。
幕張と云う事で、結構みんな遠かったんじゃないですか?
電車で来た人?(手を上げる仕草をして質問。観客が”はーい”と手を挙げる)
殆どそうですね。
えー、嫌らしく、車で乗り付けて来た人?(手を上げる仕草をして見渡す。観客爆笑)
結構、いますね。遠いもんね。
本当、いろんな所から来てくれていると思います。
今年最後の僕のコンサートツアー・・・2箇所だけですけれども、Ken's Bar、こうして今年の最後に皆さんとこうして出逢えて、こんなに沢山来てくれて本当にありがたく思っています。
今日はありがとうございます」

平井さんがお辞儀をすると拍手が巻き起こります。

平井
「えー、つーことで、Kem's Barもかれこれ6,7年やっている訳ですけれども、まあ毎回一応聞いている訳ですが、初Ken's Barの方?」

平井さんが手を挙げて見渡します。

平井
「あっ、やっぱり未だに、依然、いらっしゃるんですねぇ・・・。
(前の方のアリーナ席の方を見渡し)アリーナね。いいですよね?優越感ですよね?(笑)
スタンドの方もいいんですけれど。
・・・ね、ごめんなさいね。
金額が違うんですよね?(会場の笑い)
えー、と云うことで、Ken's Barは通常のコンサートと違って、カバー半分、オリジナル半分。
毎回毎回、がんばってトライしている訳ですけれども、今日はね、まあ僕にとっては新たな試みと云う事で、ちょっとマイナーチェンジしまして、ファーストは、全カバーで行きたいなと思っとります。(客席の拍手)
後半はちゃんと(自分の曲を)やるからね。
で、今回は歌と楽器一個でどこまで出来るかと云うのも楽しみの一つとして期待しておいて欲しいなと思います。
それでは、えー続きましては、ピアノで・・・ピアニストの鈴木 勝(プレーヤーが客席に向かって立ってお辞儀する。客席の拍手)
まずは、この歌から聞いてください」

曲は「慕情」・・・サザンオールスターズ、1995年の作品

♪夢の中で交わしたキスは、悲しみを抱いている〜

曲が終わって静かな拍手の中、そのまま次の曲へ

曲は、「Desperado」・・・イーグルス、1973年の作品
ご本人が出演されていたキリンラガービールのCMテーマ曲。
確かあのCMは、自分の家に友人が訪れるので、グラスを冷やし、ビールを用意して待っている様子を描いたものでしたよね?
また、昨年もっとも売れた「瞳をとじて」のカップリング曲。
ちなみに私にとってこの曲は、TBSでやっていたドラマ「未成年(1995年作品.(野島伸司脚本・いしだ壱成主演)に使われていたのが印象的です(カーペンターズが歌っているバージョンですが)。
第8話「真夜中の逃亡者」のラスト、主人公の戸川 博人達が貨物列車に乗って逃亡するシーンに使われていました。
大人達のルールで作られた社会からの逃亡。
それは決して明るい未来へ向かう出発ではないけれど、今の自分達に出来る精一杯の反抗。
(しかし、その電車のレールは大人たちが引いたものであり、線路である以上、必ず後ろから追ってこられるという悲しい皮肉・・・)
そんなシーンに使われたこの曲は今でも脳裏に焼き付いています。
この題名のDesperadoは、アメリカ西部開拓時代のならず者(命知らずの無法者)を指しているDesperate(捨てばちの)という単語からできているそうです。
詳しい解説は下記を参照してください。

ならず者 Desperado
http://plaza.rakuten.co.jp/shineikenkngw/10001


Desperado, why don't you come to your senses?
You been out ridin' fences for so long now
Oh, you're a hard one
I know that you got your reasons
These things that are pleasin' you
Can hurt you somehow

英語の曲にも平井さんの声はマッチします。
曲が終わり、拍手の中、「どうもありがとう」と感謝の意。
ステージ右側を見て「ごめんね、かんちゃん」と云っておられます。
ツタヤのエロビデオ購入についての事かな?

次回へ続く。

次回の記事:平井堅〜Ken's Bar 2004 Winter【2】
http://kanzaki.sub.jp/archives/000519.html

ps.最近、特撮関係の情報ばかり書いていたけれど、うちのメインはこんな感じで、コンサートやトーク番組の内容をテキスト化する事なんです。

Posted by kanzaki at 2005年01月01日 23:29 | トラックバック (0)