2011年12月19日

ヒートショックとは?〜冬のお風呂は、急激な温度変化で心筋梗塞になりやすい

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【ヒートショックとは】

自宅の浴室にて、「不慮の溺死」をした方は、1年間に約4千人もいます(2008年の調査)。
特に、高齢の方が犠牲になりました。

溺死の理由は、「ヒートショック」です。

ヒートショックとは、暖かい部屋から寒い部屋へ移動したとき、急激な温度変化で血圧が急変し、心筋梗塞や脳血管障害を引き起こすことを言います(今朝の新聞より)。

対策として、入浴の際は事前に浴室を暖めるのが効果的です。

【浴室でのヒートショック対策】

ヒートショックは浴室だけではなく、洗面所や脱衣所、トイレなど、北側に配される事が多い部屋で起きやすいです。

特に浴室は、洋服を脱いで、熱いお湯に出入りすることで、体に大きな負荷が掛かりやすいのです。
入浴中にヒートショックが起きれば、浴槽で溺れて大事故へ繋がってしまいます。

具体的な対策方法として、以下が考えられます。

(1)高齢者はなるべく一番風呂を避け、浴室内が暖まった二番風呂から利用しましょう。

(2)一番風呂に入るなら、入浴前に湯船の蓋を開け、温水シャワーを壁や床にかけておきましょう。浴室内が蒸気に包まれ、温度を上げておくことが出来ます。

本日も、新潟市内は雪が降り続いております。
休日明けということもあり、どんなに暖房をかけても、事務所内が底冷えしました。

本格的な冬が始まったばかりという事もあり、特に高齢のみなさんは、まだ寒さへの対応が出来ずに辛い思いをされているかと思います。

こういう時は、お風呂やトイレにて、ヒートショックを起こす可能性が高まります。
ヒートショックは、高齢者が自宅で死亡する原因の4分の1を占めているそうです。
交通事故や病気と同じぐらい注意しないといけないのです。

家の中で過ごす際、なるべく激しい温度差が起きないよう、心掛けたいものです。
いくら、今年の冬も「節電」が奨励されているとはいえ、無理な我慢で体を壊してしまっては意味がありません。

※※※

【震災による避難者も注意が必要】

新潟のこの寒さに辛いを思いをしているのは、高齢の方だけではありません。
東日本大震災によって、他県から避難されている皆さんもです。

新潟は、福島から避難されている方が多いです。
福島は、新潟ほど雪が降りませんから、避難された方々は戸惑っているそうです。
雪に不慣れな避難者は、家にいると怖いので、避難者交流拠点へ集まっています。

寒さの質が違うので、はじめての冬は、戸惑うことが多いことでしょう。

特に怖いのが、雪道での自動車の運転です。
避難されている皆さんのために、新潟の避難者相談所の職員が、雪道の運転や冬の生活講習を実施したそうです。

確かに雪が降りますと、視界は悪くなり、道路脇のポールで、どうにか路肩を確認しながらの運転もあります。
自動車の中にスノーブラシを用意しておき、必要に応じて、天井やフロントガラスに積もった雪をどかさなくてはいけない場面もあります。
また、一晩で駐車場に雪が積もり、出かける前に車の周りを除雪する必要もあります。

震災当初は、「エコノミークラス症候群」が心配されました。
自動車の中で寝泊りをしていると、長時間ずっと同じ姿勢で座ったままの状態になっているのが引き金となるからです。

避難先での寒い冬。
慣れない生活環境ですから、この冬は、ヒートショックに注意しなければなりません。
特に、高齢の方は要注意です。

被災地に留まり、仮設住居で過ごされている方も多いことでしょう。
あくまでも簡易的な住居ですから、いくら新潟のような雪国では無いといっても、寒さ対策が十分に施されているとはいえません。
やはり、温度差によるヒートショックには注意が必要です。

どうも例年より寒さの質が高く、芯から冷える感じがします。
寒いというより、痛い感じです。

地元民ですら、この冬はかなりこたえそうな感じです。
避難されている方々も、十分に注意して欲しいものです。

Posted by kanzaki at 2011年12月19日 22:45