【3分間待つのだぞ】
「3分間待つのだぞ」というのは、レトルトカレー「ボンカレー」のテレビCMの台詞です。
●大塚食品 ボンカレー(1972年) のCM動画
http://youtu.be/UYqyaIE7oZ4
侍姿の落語家・笑福亭仁鶴さんが主演。
人気時代劇・子連れ狼のパロディCMです。
時代劇のレトロ感と3分間で食べられるスピード感のギャップがウケ、70年代を代表する流行語になりました。
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【至る所に「3分間」】
高度成長期、日本には「3分間」が巷にあふれていました。
カップラーメン等のインスタント食品の待ち時間は3分。
ウルトラマンが地球上で戦える時間も3分。
「キユーピー3分クッキング」なんていう長寿番組もあります。
電話料金も3分単位。
会議や披露宴にて「スピーチは3分以内で」と依頼を受けた人もいるでしょう。
とある実験結果によりますと、人が集中できるのは3分間迄だそうですよ。
1分で要件は伝えきれないし、5分だと間延びします。
カップラーメンも、技術的には待ち時間を1分にできるのですが、実際に発売された1分ラーメンは、なぜか売れませんでした。
「3分間」というのは、実に不思議な「ほどよさ」という魅力があるようです(新潟経済社会リサーチセンター月報より)。
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【ディズニーランドはお客の心をつかんで離さない】
確かに、3分間という数字は、日常生活に馴染んでいますよね。
人気ビジネス書「ディズニーランドはなぜお客様の心をつかんで離さないのか」にも、3分間ネタがありました。
ディズニーランドは、お客が飽きさせない仕組みを心がけています。
心理学的に、人がじっと我慢していられる時間は3分です。
しかし、人気のアトラクションは、3分以上待たなければいけませんよね。
この待つ時間も、どう演出し、お客が楽しめるかを考えています。
例えば、待つ人の列をアトラクションと連動させて動かし、同じ場所で待たせないようにしてあります。
更に、普通のスピードで歩いていたら気づかないところや、振り向かないと気づかない位置に、さまざまな小道具を仕掛けてあります。
これにより待ち時間を退屈させないようにしているのです。
ディズニーランドでは、この待ち行列を「Qライン」と呼んでいます(queueは、待ち行列の意味)。
Qラインの幅は1メートルになっており、これは大人2人分になります。
2人ずつ並ぶことで、同じ場所にとどまらず、少しずつ前へ進めるので、ストレス軽減となります。
東京ディズニーシーの「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮」は、Qラインの途中、インディ博士の仕事場を通ります。
そこには新聞があり、パナソニックの創業者・松下幸之助の写真が掲載されています。
このアトラクションのスポンサーがパナソニックだからなのですが、待っているからこそ分かる「隠れミッキー」のような演出です。
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【3分間を取り入れてみよう】
人は大きな目標へ向かう際、途中折々に小さな目標を設定しますよね。
その小さな目標をクリアしていくことで、長い道のりのモチベーション維持になります。
やはり、達成感は必要ですからね。
小さな目標を更に細分化して、いろんな場面に「3分間」を組み込んではどうでしょうか。
仕事の処理時間や、息抜きに活用すると、ちょうど良いかもしれません。
たとえ少し脱線しても、大きな視点から見れば、支障のない範囲ですしね。
これだけ至るところで「3分間」があるのですから、我々にとって無理のない自然な時間の流れなのでしょう。
これを利用しない手はありませんよね。
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