2012年09月18日

ギャンブル依存症〜過度なギャンブルへの逃避は危険です

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ストレス社会-----。

辛いことを忘れるため、何かに逃避したいと誰しも思う時があります。

しかし、その逃避先に対して「依存症」になると、社会的機能に支障が出ます。
その一つが「ギャンブル依存症」です。

この危険性について、神田東クリニック院長・高野知樹さんが解説しています。
神田東クリニックは、企業・組織のメンタルヘルス対策支援で有名です。

●神田東クリニック | 企業・組織のメンタルヘルス対策をご支援する弘冨会
http://www.iomhj.com/clinic/index.html

ちなみに神崎は、適度なギャンブルなら否定しません。
みんな、なにかしら趣味嗜好という形で依存しているのですから。

【ギャンブル依存症】

職場のストレスを解消しようと刺激を求め、賭け事に手を出します。
やがて、仕事中もギャンブルの事が頭から離れない状態になる場合があります。
不可解な早退や休業が増え、業務上の問題に発展することもあります。

こうした過程はアルコール依存に似ていますが、アルコールの問題ほどギャンブルの問題は、普及啓発がされていないのが実態です。

【3つの依存症】

「依存症」には、3つに分類できます。

(1)物質依存症・・・アルコールや麻薬
(2)人間関係依存症・・・他人へ依存する
(3)プロセス依存症・・・ギャンブル、ゲーム、ネットオークション

ギャンブル依存症に陥る仕組みの一つに「部分強化」があります。
ある行為により報酬を必ず得られる時よりも、不規則に報酬が得られる時の方がその行為への執着が高まることです。

部分強化に当たる"勝ち体験"を機にギャンブルへハマります。
次第につぎ込む金額が増え、金融機関で借金を作る場合もあります。

もう二度としないと約束をして家族が肩代わりしても、嘘をついてギャンブルを行い、再び借金が膨らむケースも少なくありません。

【ギャンブルは自殺の原因にもなる】

ギャンブルが恐ろしいのは、会社を辞めても、借金は追いかけてくるという事です。

自殺者の原因・動機として1位は「健康問題」です。
2位は「経済・生活問題」です。
「経済・生活問題」の詳細を見ると「負債」「生活苦」が大半を占めています。

ギャンブルの問題への取り組みは、心の健康のみならず、自殺予防対策にもつながります。
厚生労働省でも、様々な依存症における医療・福祉の回復プログラムの策定に関する研究班が組まれています。

【依存症のメカニズム】

依存症となった脳内には「嗜癖(しへき)」の回路が発生します。

この回路は現代科学では消滅できません。
そのため、原因となる行為を断つことが治療の上で大切になってきます。

アルコール問題同様、家族や職場など周囲の協力が必要です。

医療機関で解決するとは限らないので、当事者で構成される自助グループ(GA=ギャンブラーアノニマス)や家族会への参加が有意義です。

●GA日本インフォメーションセンター<JIC>ホームページ
http://www.gajapan.jp/

※※※

【神崎は、適度なギャンブルなら否定しません】

一度、自転車の乗り方やスキーの滑り方を覚えると、体が一生忘れません。
タバコも同じ。
タバコがうまいと感じる回路は、一生消えません。
たった一本のもらいタバコで、回路が活性化してしまい、いとも簡単に禁煙は破られてしまいます。
ギャンブルへの依存も仕組みは同じなのですね。

私は、タバコもギャンブルもしません。
しかし、他人が社会の常識やマナーの範囲内で楽しんでいるならば、否定を全くしません。
近くでタバコを吸われても気にならないし、相手がギャンブルの話しをしたければ楽しんで聞きます。

何かに夢中になることでリフレッシュ出来て、気落ちしていた仕事に再び取り組めれば、それは良い依存ですしね。

今回は、依存から「依存症」になってしまい、「心の病気」になった場合の事です。

生活に支障が出た場合、それは治療をしなくてはいけません。
家族がいたら、尚の事です。

これは「メンタルヘルス」の領分です。
精神科医やカウンセラーによる心の病気の治療を考えましょう。

【関連記事】

●「気づく」ことを重視した禁煙法「リセット禁煙」とは?
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Posted by kanzaki at 2012年09月18日 23:36