2013年01月23日

マラソン大会直前の過ごし方〜試験前の徹夜勉強のような練習は、かえってマイナス

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マラソン大会の本番直前になると、なかなか落ち着いていられないものです。
本来ならば、疲労を抜かなければいけない時期なのに、練習量が足りないとの焦りから、余計な練習をしてしまいがち。


日経に、マラソン大会直前の過ごし方が掲載されていました。
2月24日、東京マラソンが開催されるので、この時期はこのような記事を多く見かけます。



【本番前迄の過ごし方】


・フルマラソンのトレーニングは2か月〜3ヶ月。
練習量を減らしてコンディションを整えるのは2週間前。
もし、ハーフマラソンで予行練習をしたければ、4週間前に走りましょう。
それならば、反省点を踏まえて修正ができるからです。


・本番3週間前、25〜30キロの距離走をするのが理想的。
その際のペースは、本番より15〜20%落とし、ゆとりを持って走りましょう。


・本番2週間前、「ロングインターバル」がお勧め。
本番のレースペースよりちょっと速いぐらいの速度で3〜5キロを3本行います。
疾走と疾走の間は、ジョギングで5分つなぎ、給水もとります。
この日はウォームアップも含め、20キロまでにとどめます。


・調整期間は、決して走り過ぎないこと。
2〜1週間前は、走量をいつもの80〜90%にします。
1周間前からは、走量をいつもの60〜70%にします。
普段、週50キロ走っていれば、2〜1週間前は40〜45キロ、1週間前からは30〜35キロに減らします。


・疲れていると感じたら、ジョギングの量を減らし、代わりにスプリントを入れます。
大きな動きで走ると、疲れがほぐれ、ランニングフォームも良くなります。
日によって速度を変えると、フォームの悪化も予防できます。


・直前の脚への負担軽減が大切です。
レース前日は走らないのは勿論、「歩く」・「立つ」も出来る限り避けるのが良いです。
特に、長時間の棒立ちは避けましょう。
自重にて、モロに脚へ負荷がかかるからです。
それを避けるため、折りたたみ式の椅子を携帯するのがお勧めです。
移動の電車の中、会場での受け付け、トイレに並ぶ際に役立ちます。
大会前日は、できれば車で移動するのが理想的です。
記録を狙うならば観光はせず、食事以外はホテルにこもった方が良いです。


・前夜の飲酒も避けたいです。
アルコールを摂取すると脱水に陥りやすいからです。
しかも、肝臓を一夜、使い続けることになります。
肝臓は、レース中のエネルギー代謝で活躍するので、スタートまで負担はかけない方が良いのです。


・前夜からは、アルコールだけではなく、コーヒー・緑茶・ウーロン茶・コーラなど、カフェインを含んだ飲み物も避けましょう。
カフェインには利尿作用があるので、スタート前に何度もトイレに並ばなければならなくなる可能性があります。


・事前の水分補給で真水ばかり飲むと、体液が薄まるのを避け、排泄されてしまいます。
これもトイレの頻度を上げてしまいます。
前夜から口にする飲料は、電解質の濃度が体液と同じ「経口補水液」かスポーツドリンクにすると、この問題は解決しやすいです。


・レース中にエネルギーを枯渇させないため、スタート直前まで糖質をとった方が良いです。
便利なのが、切り餅。
前泊する場合、ホテルに備え付けのポットのお湯に、袋ごと入れて柔らかくします。
それを会場にも携行し、スタートの1時間前、30分前、15分前に食べます。


※※※


マラソン大会直前、負荷の大きい練習をするのは、受験生が、本番直前に徹夜で勉強するようなもの。
勉強と違い、マラソンの場合、それは確実にマイナスへ働きます。


私がマラソン大会で嫌だと思うのは、本番よりも大会前です。
「本当に完走できるだろうか」「ちょっと、体に違和感が・・・」など、悪いことばかり考えてしまいます。
健康のためにやっているのに、ストレスの方が大きいです。


タイムを縮めようと考えず、健康のために完走しか考えていない私ですらコレです。
健脚な人は、もっと大きいプレッシャーと戦っていることでしょう。



【水泳の北島康介選手の場合】


水泳の北島康介選手は、やるべきことに優先順位をつけています。
理由は、自分が焦らないでいられるからです。
大きい目標に到達するには、たくさんの要素が増えます。
これらを整理せず、一気に進もうとしても、なかなか目標に到達できずに焦るばかりです。
要素を一つ一つ整理し、「何を」「いつまでに」「どこまで」到達するべきかを考えていくと、自分の課題が明確になっていきます。


練習をする際、数カ月後にその成果がきちんと表れている自分をイメージしています。
試合前は、スタートからゴールまでの完璧な泳ぎをイメージします。
更に、勝ってガッツポーズをしているところまで思い受かべ、その通りになるように自分自身を焚き付けていきます。


ネガティブの正体は、「失敗したら(負けたら)どうしよう」という不安。
しかし自分のベストさえ尽くしていれば、敗北や失敗は必ず糧になると語っています。

Posted by kanzaki at 2013年01月23日 22:59