2013年11月18日

なぜドトールは、セルフ店「ドトールコーヒー」よりも、フルサービス店「星乃珈琲店」に力をいれるのか?

hoshinocoffee01.JPG
(星乃珈琲店)


ドトール・日レスホールディングスは、今まで都市型のセルフ店「ドトールコーヒー」でカフェ市場を切り開いてきました。

今後は、接客を重視するフルサービス型のコーヒー店「星乃珈琲店」に出店の軸足を移すそうです。



今年のカフェ市場は、なんといっても、コンビニエンスストアが大金星でした。


●セブンイレブンのセルフ式ドリップコーヒー「SEVEN CAFÉ(セブンカフェ)」が好調です〜累計販売数5000万杯。目標の4割増
http://kanzaki.sub.jp/archives/002901.html


いれたてのコーヒーを1杯100円などで販売しています。
低価格で攻勢をかけるなか、ドトールは1回当たりの支払額が高い「喫茶店」に回帰しようとしています。
これにより、膨らむシニア層の需要を取り込みます。


店舗を増やすのは、「星乃珈琲店」です。


●星乃珈琲店 オフィシャルサイト
http://www.hoshinocoffee.com/


●カフェで行列!?その秘密は「星乃珈琲店」スフレパンケーキ! - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2136825743472173301


ドトールがセルフ方式に対し、星乃珈琲店はテーブルで店員が注文を取るフルサービス型です。


2015年2月期に郊外や住宅街で50店出店。
中期的に300店舗に増やし、同社のコーヒー店の2割を占める主力に育てます。


内装は落ち着いた木目調で統一し、アンティーク調のソファや照明を置いて、喫茶店の懐かしい雰囲気を演出しています。


店内で出される「ブレンド珈琲」の価格は、出店場所により異なります。
目安は、ドトールコーヒーのブレンド(200円)の約2倍です。


また、パンケーキやドリアといった食事も豊富に揃え、ファミレス代わりに使うお客の取り込みを狙っています。


1回当たりの支払額は、ドトールコーヒーの約3倍近い約1000円を見込んでいます。


星乃珈琲店は今まで、約60店舗を直営展開してきましたが、フランチャイズチェーン店の展開を始めて拡大を狙います。


今後、約1000店あるドトールコーヒーの総店舗数は増やしません。
コーヒー店の拡大は、星乃珈琲店が主体となります。


星乃珈琲店のようなフルサービス型で好調なのは、「コメダ珈琲店」です。
2015年2月期にも、年間出店数を今より3割多い100店舗に引き上げる予定です。


既に4人に一人が65歳以上の高齢者で占められている日本。
シニア世代(60歳以上)の年間消費支出は100兆円を突破。
2040年まで支出が増える見込みです。
彼らを狙った展開には、接客型のコーヒー店への方向転換は、非常に期待できそうです。


※※※


コーヒー好きの私にとっては、本当に美味しいコーヒーが飲みたければ、自宅でいれるのが一番だと思っています。
好きな豆を好きなようにいれるのですから。
コーヒーを飲む前の作業も、楽しいひとときです。


コーヒーショップがここまで増えたのには、正直驚いています。
これだけ世の中、モノや食品が値下げを続けているのに、たったコップ1杯の飲み物は、高値を維持しているのですから。
雰囲気が良いというのは、今の時代にも価値があるのですね。


お恥ずかしい話しですが、私はコーヒーショップに長居ができません。
友達と会話する場所としてはよく使いますが、一人ではまず入りません。
店内で読書するのも出来ませんし、勉強も集中できません。
ましてや、ノートパソコンを広げて作業するなんて無理です。
同じ事をするなら、自宅の書斎でやった方がいいです。
私みたいなのは少数派なのかもしれません。


お金のあるシニア世代を狙って、雰囲気重視で攻めるのはうまいなあと思いました。
きっと、どの業界でも、そういう方向へ移っていくでしょう。


神ナナも、シニア世代が読んでも耐えられる質の高いものにしたいです。

Posted by kanzaki at 2013年11月18日 22:42