2014年10月22日

「片付けて死ぬのがエチケット」〜一戸建てと、多くのモノを断捨離した女優・中村メイコさん

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今の時代、多くの人にとっての関心ごとは、「ダイエット」と「断捨離」でしょう。


断捨離とは、不要なモノなどの数を減らし、生活や人生に調和をもたらそうとする生活術や処世術のことです。


ダイエットも断捨離も、抱え込んでいたものを手放すという共通点があります。
不況だといいつつも、昔に比べれば全てが飽和な時代です。


不要なものまで抱え込んで身動きができなくなるのは、生きていく上でデメリットでしかありません。


女優の中村メイコさんが、ご高齢にも関わらず、かなり思い切った断捨離をしたことで話題になっています。


●一戸建て手放した中村メイコ「片付けて死ぬのがエチケット」 - Ameba News [アメーバニュース]
http://news.ameba.jp/20141022-69/


・女優で著書『人生の終いじたく』(青春出版社刊)のヒットでも知られる中村メイコさん(80才)は「片付けは大人の教養」だと断言する。


・最近になって自宅を処分した。30年間暮らした一戸建てを手放し、広さ3分の1のマンションに引っ越したのだ。


・2年前に本を出した頃から身の回りの品を徐々に片付けていたにもかかわらず、引っ越し時はトラック7台分のモノを捨てた。


「私はもともとモノに未練がなく捨てるタイプでしたが、古い映画のポスターやブロマイドなどは事務所のスタッフが資料として自宅の一室に保管していたんですね。
でも今回、『美空ひばりさんと違って中村メイコの歴史なんてたいしたことないから』と伝えて全部捨てました(笑い)」


「50〜60枚の着物を人に差し上げて、残った100枚は全て捨てました。
何百万、何十万円で仕立てたものですが、着物はリサイクルに出すと価値がほとんどないんです。
何十万円で買った着物に3000円の値をつけられて嫌な気分になるくらいなら、捨てたほうがスッキリします」


「広い家に住んでいるとついモノが多くなっちゃうけど、スペースがなければ最小限の物しか身の回りに置かない。
それで充分なんです。
いまはちょっと長い旅行に来ている気分で、欲しいものがあればその都度無理をしない範囲で買えばいいと思っています。
便利な世の中ですから、なくなったら買えばいいんです」


素直に感心し、かっこいい生き方・考え方だなあと思います。
しかも、80歳で実践できるのは、心も体も健康な証拠です。
多分、こういう方のほうが、これから何十年も元気で生活するのだろうと思います。


私の知る限りでは、高齢のおじいちゃん、おばあちゃん達は、モノを捨てずに抱え込みます。
子供たちが捨てろと言っても、いうことを聞きません。
ケンカになってしまいます。
田舎だと、敷地内に巨大な倉庫があって、そこへ二度と使わないものを押し込んでいたりします。


新潟では以前、中越沖地震という災害がありました。
当時、ボランティアで現地へ赴き、被災した家の整理を手伝いました。
その家は古い倉庫があり、倒壊の危険性がありました。
その為、中のモノを何人もの大人が出す作業を行いました。
二度と使わないであろうボロボロになったモノが、たくさん出てきました。
出しても出しても、幾らでも出てきます。
大量のマッチ箱、大量の歯ブラシ、何故か大量の香典袋。
その他、二度と動かない大物系もたくさんありました。
ホコリが舞う中、服が汚れまくりながら片付けた強烈な思い出があります。


どうして捨てないのか?
理由は、「自分が死ぬと考えていないから」です。
それどころか、自分が高齢者だと考えていません。
90歳になっても、「将来、老後をどうしようかねえ」と思っています。
だから、身辺整理なんて概念が無いのです。
更に、自分が認知症になるとも考えていません。
理性が衰え、心の奥に押し込んでいた欲がオモテに出てきて、他人が何を言っても聞きません。
驚くかもしれませんが、事実です。


「私が死んだら処分してよ。業者に頼んでよ」と言ってくるかもしれません。
しかし、遺族がそれらを処分するのは、時間も費用も物凄くかかります。
精神的にも辛いです。
それらのモノの中に、お宝があることはまずありません。
家に残るのはゴミだけです。


モノへの執着は、なかなか消せません。
整理できる心と体力があるうちに、自分が把握できる最小限のモノで生活できるようになりたいものです。


幸い私は、貧乏を逆手にとって、モノをあまり所有せずに過ごしています。
なんとか生きていけるものです。


起きて半畳、寝て一畳。
天下取っても二合半。


人間の際限のない物欲は戒める必要があると思います。

Posted by kanzaki at 2014年10月22日 23:28