2025年06月01日

映画『か「」く「」し「」ご「」と「』の感想〜新潟市がロケ地の青春映画を地元民が観た

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●『か「」く「」し「」ご「」と「』公式サイト


監督/脚本:中川駿
原作:住野よる
出演:奥平大兼、出口夏希


【あらすじ】

「君の膵臓をたべたい」などで知られる作家・住野よるの同名小説を、「MOTHER マザー」の奥平大兼と「赤羽骨子のボディガード」の出口夏希の共演で映画化した青春ラブストーリー。
“少しだけ人の気持ちが見えてしまう”という能力をそれぞれ隠し持つ高校生の男女5人が織りなす、もどかしくも切ない日々を描く。


引っ込み思案で自分に自信が持てない高校生・大塚京は、ヒロインではなくヒーローになりたいというクラスの人気者・ミッキーこと三木直子が気になって仕方ないが、マイペースなパラこと黒田文と一緒に楽しそうにしている彼女のことを遠くから見つめるだけの日々を送っていた。


京の親友で三木の幼なじみでもあるヅカこと高崎博文の存在を通して、卒業まで“友だちの友だち”として過ごすはずだった。
そんなある日、内気なエルこと宮里望愛が学校に来なくなったことをきっかけに、5人の思いが動きだす。


2025年製作/115分/G/日本
配給:松竹
劇場公開日:2025年5月30日


映画『か「」く「」し「」ご「」と「』本予告 【5.30(Fri)】ROADSHOW


※※※※※


【感想】


ロケ地が新潟市ということで鑑賞してきました。


3人女・2人男の高校生恋愛モノ。
それぞれが異なった形で、ちょっとだけ相手の感情を知ることが出来ます。
その事を互いには知りません。


互いの気持ちを思いやれる良い子達ばかり。
悪い人間が出てこない作品は、観ていて気持ち良いものです。


1本の筋道のストーリーを5人、それぞれの視点で順番に描いていきます。
おかげで中だるみすることなく鑑賞できました。


ちょっと特殊能力があるからといって、それが絶対的なパワーでなんでも出来るわけではありません。
逆に、分かってしまうが故に、一歩引いて行動してしまう。


携帯電話の無かった昔は、恋愛モノのすれ違いを描きやすかったです。
今はスマホがあるから、そういった事がしにくい。
そういう足かせみたいなものとして、ちょっとだけ感情が分かるという設定にしたのかな?


私の住む新潟市の生活圏内で撮影していたのですね。
自転車2人乗りをした信濃川のやすらぎ堤の遊歩道とか、観光名所じゃない場所で撮影しているのがいいですね。


新潟市中央区なんて、長岡の花火とか、上越の桜とか、そういう感じの目立つ名所がありません!
だから、ロケ地に選ばれたのが不思議。
東京にいくらでもあるでしょうに。
物凄く地味な風景ですが、そういう平均的な地方都市の雰囲気がかえって良かったのかな。


新潟市のロケの定番であろう、万代シテイとか新潟駅前とかのロケは無かったのが意外でした。
まあ、ロケをやっていたら、若い子たちでパニックになり、撮影出来なかったでしょう。



奥平大兼さんは、TVドラマ「御神先生」で神崎役を演じていましたね。
劇中、いろんな有名俳優さんが「神崎、神崎」と言うので、私は不思議な感覚で観ていました。
(私しか味わえない体験)


あのドラマの役と違って、引っ込み思案でナイーブなキャラ。
いろんな引き出しがあるのですね。


現実に、ここまでナイーブな人間なんていないのですが、作品の雰囲気には合っていました。
主役なのに殆ど活躍しないのですが、それはそれでありでした。


一方、ヒロイン役の出口夏希さんは、明るいヒロインキャラ全開でした。
ここまでヒロイン感全開の役っていうのも、最近の邦画では珍しいのではないでしょうか。
物凄く輝いていました。
顔も、すっかり主役俳優の風格です。



特別、大きなことが巻きおこるわけではありません。
地味な方です。
けれど、こういう作品を丁寧に、飽きさせないで描いているのは流石だなあと感心しました。



【新潟市がロケ地の映画】


●映画「ミッドナイト・バス(原田泰造さん主演)」を撮影地・新潟市民が観た感想〜この映画の真のテーマは「気づき」だと思います


●映画『こころのふた 雪ふるまちで』の感想〜新潟市が舞台の作品は滅多にありません

今森茉耶さんが出演しているのですが、彼女は現在、スーパー戦隊シリーズ50周年記念作品『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』で、ゴジュウ ユニコーンを演じていますね。

Posted by kanzaki at 2025年06月01日 21:15