2010年07月06日

3Dテレビって流行るの?

●3Dテレビ、7割が「購入予定なし」:MarkeZine(マーケジン)
http://markezine.jp/article/detail/10839

3D映画「アバター」などの成功によって、家庭でも3D対応テレビがどれだけ普及するのかに注目が集まっている。6月に行われた調査では、価格.comユーザー8957人(男性87.0%、女性13.0%)から回答を得た。
今後1年以内にテレビの購入を予定している人は55.8%にのぼっているが、購入時の3D機能については、「重視する」と答えた人は25.6%にとどまった。購入しない理由としては「メガネ装着がわずらわしい」と「価格が高い」が多く、コンテンツの少なさなどにも不満があるようだ。
では、3D非対応テレビとの価格差がどれくらいなら3Dテレビを買うかをたずねたところ、1位は「1万〜3万円未満」、次いで「5千〜1万円未満」となっており、3D映像の魅力を伝えることと価格設定について、メーカーの努力が求められそうだ。


アンケート結果は妥当な数字ですよね。
以前から不思議に思っていたのですが、どうして家電業界は、ある意味「イロモノ」系、「付加価値」系の3Dに力を入れているのか意味が分かりません。
私なんかよりずっと頭の良い方々でしょうに、そういう思考へ進もうとしているのが理解不能です。

現在発売されている地デジ対応テレビの値段が下がり過ぎて、儲けの出る商売になりにくくなったから、起死回生として始めたのでしょうか?
けれど、3D映画「アバター」のブームも、割かし早くに終わったように思います。
映画館で3D作品を見るならばともかく、自宅にて姿勢を正してテレビ画面をずっと凝視して3D体験をするのは辛いような気がします。
電気屋で3Dテレビを体験してみましたが、不思議なぐらいに感動がありませんでした。
物欲という感情が湧き上がるには、何かが足りない。
やはりテレビは、良質なテレビ番組があってこそですから、いくら綺麗なプロモーション映像を見たところで、購入にまでは至りません。
もう、「可能性」というキーワードでモノが売れるような時代ではないのです。

そして、3Dテレビそのものが、一般の地デジ対応テレビよりも割高すぎます。
放映されている番組の殆どが2Dですし、この3Dテレビが活躍する機会があまりありませんよね。
まずはTV放映とブルーレイディスクにて、3D番組を充実させなければ、よほど人柱体質で金銭的余裕がある人しか積極的に買えません。

既に海外ではプレイステーション3にて、3D対応ゲームが配信されています。
また、同じくソニー製品のミラーレスデジタル一眼カメラ「NEX-5」「NEX-3」が、7月のアップデートにて「3Dスイングパノラマ」機能の追加が行われます。
流れからして、秋に発売されるソニー製のコンデジにも、同じような機能が搭載されそうですね。
ソニーは、ちょっと気合いをいれているようですが、まだまだ主流になりえる程じゃありません。

3Dで世界中から注目を一番浴びているのは、任天堂から発売予定の「ニンテンドー3DS」でしょうか。
裸眼で3D体験できますし、専用ゲームのリリースは、3Dテレビ用映像ソフトより注目されそうです。
今のところ、3Dはゲーム関係の方がヒットの可能性が高そうですね。

ユーストリームやユーチューブ等、普通の人達がネット経由で動画を配信することが出来る時代です。
そして最近は、映像のプロ達が作るテレビ番組の視聴率が軒並み低下しています。
今後、映像関係は、カメラの世界のように、他人が撮影したものではなく、自分で撮影して楽しむジャンルへ移行するのかもしれません。
そうなると、変化球の3Dなんて無視されそうです。

以前は、自分の子供の成長記録程度だった動画撮影が、もっと身近になる。
実は秋以降、一眼レフカメラのように、レンズ交換式のビデオカメラがリリースされるようです。
今まで、放送業界の高価なビデオカメラでしか体験出来なかったことが、安価で出来るのです。
今も、デジタル一眼レフカメラで動画撮影できるものは幾つかあります。
しかし、ファインダーを覗いて撮影するスタイル用のボディを背面液晶画面を見ながら、コンデジのように両手で前へのばして撮影するのは疲れます(実際、私のカメラも動画撮影出来ますが、そういった理由から殆ど使ってません)。
アマチュアによる撮影ですから、派手さは無くなるかもしれませんが、映像の楽しみという本質的なものは復活するように思います。

Posted by kanzaki at 23:29
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