2015年12月07日

独学で現役東大合格、予備校で添削指導を1,000人以上した講師が教える!「勉強法の教科書」(著:岩崎次郎 )の感想〜10代の学生が勉強に取り組み前に、是非読んで欲しい内容が具体的に書かれています

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最近読んだ本で、一番感心したものを紹介します。


●独学で現役東大合格、予備校で添削指導を1,000人以上した講師が教える!「勉強法の教科書」: 効率的な記憶法、計画の立て方、勉強時間捻出術から、良質な睡眠の取り方まで [Kindle版]:250円
http://www.amazon.co.jp/dp/B014ON9DC4/

目標を達成するために知識などを習得するには、記憶術やノート術だけに習熟していれば良いわけではなく、それ以外にも、意欲を高めたり、計画を立てたり、勉強時間を捻出したりする方法も知っておく必要があるからです。
この一冊を読めば、目標達成のために勉強する際に必要な知識を、おおよそ押さえることができるでしょう。(まえがきより)

目次
はじめに
第一章 意欲―意欲を高い状態に保つ―
1 意欲について
2 勉強に対する意欲を高める方法
3 勉強に対する意欲を下げる要因をなくす方法
4 意欲を高い状態で維持する方法を知ってから
第二章 計画―今いる場所から目標地点に到達するための計画を考える―
1 計画について
2 計画を立てるおおまかな手順
3 計画を立てる方法
4 計画が思いつかないときには、どうするか
5 計画を立てる際の、全体に共通したコツ
6 計画を立ててから
第三章 時間―勉強時間を増やす―
1 勉強時間を増やす
2 勉強以外の行動の時間を減らし、勉強時間を増やす
3 今まで勉強していなかった時間に勉強し、勉強時間を増やす
4 「勉強時間を増やす」の実践の仕方
5 「勉強時間を増やす」方法を学んでから
第四章 効率―勉強時間に対する勉強量を増やす
1 勉強の効率について
2 何からどの知識を得るか決める
3 効率的に記憶する
4 睡眠の方法
5 勉強に集中する
おわりに


この本を学生時代・・・中学、高校時代に読んでいたら、もっと勉強が好きになっただろうし、効率的に学ぶことができたのではないかと思います。


amazonのレビューも高評価なので、ご参照ください。
250円ですし、スマホにkindleアプリを入れれば、この電子書籍を読むことが可能です。


学生さんはもちろんですが、仕事をしている方にも役立つ知識が豊富に含まれています。
社内で大きなプロジェクトを任せられた時、どのようにスケジュールを組み、いかにモチベーションを維持するかにも効果を発揮します。



●達成までの期間が長くかかるものは、なかなか達成できずに意欲が下がります。

ちょっと努力すれば達成できそうな目標に分けてあげましょう。

「2ヶ月で1000語の英単語を覚える」のは、達成まで時間がかかるし、意欲の維持は難しいです。
これをちょっと努力すれば達成できそうな、「30分で20語覚える」という目標を設定してやるのです。
これなら達成可能。

ちょっとの努力で達成できると思われる目標を段階分けしてあげるのです。
小さな目標を達成していくうちに、達成感が得られて勉強が楽しくなっていき、やがて大きな目標も達成できます。


●勉強以外のことに意欲が向いていれば、勉強への意欲は下がります。

他のことへの意欲を下げるには、今自分が感じている意欲や欲求を紙に書きだしてみるのです。
「マンガを読みたい」と書いた文字をまじまじと見ると、本当にしたいことなのかと思えるときがあります。
文字にしてみると、自分の欲求がいかにくだらないものであったかと思えるときがあります。
紙に書いた欲求を見ながら、本当にしたいことなのか考えてみると、「実はたいしてしたくもないことだったな」と思えます。
そうこうしていると、勉強以外への意欲や欲求が消えることが多いものです。


●計画の建て方は重要です。

(1)最終目標に目指す目標を立てる
(2)現状を知る
(3)(現状から最終目標が遠ければ)最終的に目指す目標を達成するための小さな目標を立てる
(4)現状から目標に至るための方法を考える

(5)小さな目標を達成する順序、方法を実践する順序を考える
(6)それぞれの目標や方法をいつ達成・実践するか、スケジュールを考える

(1)〜(6)の詳細は本文を参照してください。

特に、(3)(4)が重要です。


(3)少し努力すれば達成できる、と思えるぐらいまで、小さな目標に分ける作業を繰り返します。

例えば、「東京大学に合格する」は、達成が難しいです。
そういう場合、達成の難しそうな大きな目標を、達成しやすい小さな目標に分けてやるのです。

「英単語2000語覚える」という目標を「英単語を一日に50語覚える」「英単語を一時間に10語覚える」という小さな目標にしてやれば、達成が感じやすいです。

目標が達成しやすく感じれば、それを達成するための方法や、その方法を実践する順序も思いつきやすくなります。
人は遠くよりも、近くの方が見通しやすいものです。


(4)目標を分けていく作業を繰り返していると、その目標は具体的な行動にまで変形されます。
この「具体的な行動」こそ「目標を達成するためにどうするか」を示したものなのです。

「東京大学文科2種類の試験で、550点のうち合格点の360点を取る」という大きな目標を分解していく。
すると、「○○という漢文法の参考書に出てくる文法を、一日に10個覚える」という目標になりました。
これは目標でありながら、大きな目標を達成するための「具体的な行動」を示した方法なのです。
方法を考えるためには、ひたすら目標の分解を繰り返してやりましょう。


(6)スケジュールを作るコツは、長期のスケジュールから作成しましょう。
日単位のスケジュール、時間単位のスケジュールを作るなら、日単位のスケジュールから作成しましょう。

スケジュールは、実現可能なものにしなくてはいけません。
少し努力すれば達成できるくらいのスケジュールであれば、意欲を高く維持できます。

スケジュールを組む際、短い期間ごとに(一日、一時間ごと)、小目標を散りばめてやると良いです。
目標までが短い時間である方が、集中力や意欲が持続しやすいです。


(1)〜(6)の計画を立てる際の、全体に共通したコツがあります。
それは、「具体的にする」ということです。

曖昧な目標は、達成できたか分からないからです。
具体的な方が、より小さな目標や、達成するための方法を思いつきやすくなります。
また、数値を用いるのも、目標の具体化に有効です(試験で○○点、正答率○割など)。


※※※


他にもさまざまな知恵・知識が幅広く盛り込まれており、250円は安すぎます。


大きな目標は、大きいがゆえに、なかなか手が出せません。
それを具体的な目標・手段に細かく分解していき、手の届く内容にしていきます。
それならば、一歩でも前へ進めます。


このシンプルな事柄も、大きな目標の前では忘れがちです。
どうぞ一読していただき、恐れることなどないことを理解していただきたいと思います。

Posted by kanzaki at 22:49
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