2016年07月11日

日本画制作日記(朱鷺の絵)〜今までとは違う彩色方法を模索中

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(私の描く朱鷺は、世界最強の鳥を目指しているので、ものすごくスパルタンです)

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(色を「塗る」というより、「引く」という感じで行っています)

なかなか最近、日本画塾へ行けてません。
そこで休みの日、画廊へ出かけ、自習をしていました。


・花を描いていたときは、厚塗りのグラデーションで彩色していました。


・今回の題材は、鳥の朱鷺(トキ)。
羽の色が、白やピンク系のあっさりしたものです。
厚塗りに向いていない題材です。
しかも、ピンク・桃・桜色系の岩絵の具は、値段が高い!
青・藍色系についで高いです。
割りかし塾生が多様する色なので、岩絵の具の残りが少なくなってきました。
だから、多用する色なのに、あまり使えないというジレンマ。


・当初、植物のときと同じように、三色ぐらいでグラデーションをかけようと思いました。
はじめは単純に平坦に塗る(撫でる、塗りつぶす)感じでした。
ところが、どうにもしっくりきません。
緻密さもなければ、のっぺらぼう過ぎて、単なる塗り絵みたいになりました。


・そこで、塗るというより、色の付いた線を幾重にも引く方法にしてみました。
単なる思いつきです。
今までよりも、絵のサイズが大きいので、面相筆で線をひきやすいのも、試してみた理由です。
なるべく細い線をまるで、鉛筆でデッサンするかのように引いていきました。
これだと、単純に塗りつぶすよりも、岩絵の具の消費量もすくなくて済みます。


・今はまだ、一色だけしか使用していません。
しかし、ニカワ液との混ぜ具合により、色の濃さが変わっていきます。
さらに、線を引くように彩色しているので、線の重なり具合でも、色の濃さが変化します。


・今までと違う題材(植物→生き物)、今までと違う彩色法(厚塗りグラデーション→幾重にも線を引く)。
4時間半かけて、たったこれしか進みませんでした。
しかし、商売でやっているわけではないので、自分で模索しながら、あれこれ試して描く作業が楽しいです。
締め切りがあるわけでもないですしね。


・パソコンが壊れ、デジタルカメラでの撮影に制限ができてしまっている今。
よけいに、こういったアナログなことに夢中になって取り組めそうです。

Posted by kanzaki at 22:09
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