●人生の短さについて 他2篇 (岩波文庫) _ セネカ, 大西 英文 _ 本 _ Amazon.co.jp
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2000年前に書かれた書物。
彼が友人にあてて執筆したもので、文庫本にして50ページ足らずの作品。
短い人生を大切に生きよと説いたもの。
「有益な計画を50歳、60歳まで延ばしておいて、わずかな者しか行けなかった年齢から始めて人生に取りかかろうとするのは、なんと人間の可能性を忘れた愚劣なことではないか」
「諸君は永久に生きられるかのように生きている。
すでにどれほどの時間が過ぎ去っているかに諸君は注意しない。
満ちあふれる湯水でも使うように諸君は時間を浪費している。
ところがその間に、諸君が誰か何かに与えている一日は、諸君の最後の日になるかもしれないのだ。
諸君は今にも死ぬかのようにすべてを恐怖するが、いつまでも死なないかのようにすべてを熱望する」
「では、おたずねしたいが、君は長生きするという保証でも得ているのか。
君の計画どおりに事を運ぶのを一体誰が許してくれるのか。
人生の残り物を自分自身に残しておき、何ごとにも振り向けられない時間だけを良き魂のために当てることを、恥ずかしいとは思わないか」
※
人生の嘆きは、必ず過去形で述べられる。
(○○しておけば良かった。
○○だと自覚できたら、もう少し自分を幸せだと感じながら生きられたかも)。
嘆きではなく、生きた知恵にしたいと望むなら、それを現在進行形で語らなければならない。
古色蒼然(こしょくそうぜん。古びて見えるさま)たる教えの前にひざまずいて、謙虚にそれを受け入れてみることも有意義な方法である。
「将来の夢」や「老後の楽しみ」を支えにして、現在の苦境を耐え忍んでいるかのような人がいる。
「いま、ここに生きる」ことの楽しみを自覚して、現在を味わうことに、もっと貧欲であってもよいのではないか。
(人事コンサルタント・本田有明さんの解説)
※※※
なんとなく、ブッダの教えに通ずるものがあるなあと思いました。
ブッダの教え(仏教)によると、「正しく生きる」とは、今なすべきことをよく知り、それをきちんとやるということです。
今、この瞬間になすべきことを、きちんとやればいい。
その後も、そのときになすべきことを、ただやればいい。
常に「今なすべきこと」に意識を向けるのです。
目の前の具体的にやるべきことに集中し、余計なことは考えないのです。
一日の生活を一番短い単位にカットしてみると、今やるべきことが具体的にわかります。
最近、私はこの考え方で生きています。
自分の生き方を「年」単位ではなく、「日」単位で生きています。
人生も折り返し地点。
長いスパンで考えている余裕もありません。
それより、毎日を丁寧に生きる方がよいのではないかと思うのです。
まだ健康的に体が動きますし、機転も効く。
「完璧」を求めてただ妄想するより、今の自分にできる範囲で集中して実践してみる。
その方が、生き方として正しいのではないないでしょうか。
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