2019年01月10日

参考書を読んでも全く理解できなかったのは、無意識に「キーワード拾い読み」をしていたから(文章の中から、漢字とカタカナだけを拾い読みをする速読法)

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最近、勉強をはじめました。


参考書を読むのですが、なぜか今ひとつ頭に入ってきません。
目で文字を追っても、文字の上っ面だけをかすめて脳へ届きません。


年齢のせいだけでは片付けられない深刻さです。
そこで解決法を探しました。



ちゃんと読んでいなかったのが原因でした。


今まで無意識に「キーワード拾い読み」をしていたのです。


これは「速読術」の一つです。
文章の中から、漢字とカタカナだけを拾い読みをする方法です。
残りの平仮名は無視するのです。


漢字やカタカナは文中のキーワードになりやすく、それだけを拾い読みするだけで十分速くなります。
限られたキーワードを拾って、自分の頭の中で文章を作ってしまうのです。


だから厳密には、作者の文章を読んでいるわけではありません。
最低限のキーワードを拾い上げ、作者の伝えたい内容を可能な限り汲み取ろうと試みるのです。
しかしそれがいつしか、自分の都合のいい解釈へ、ネジ曲がっていったりします・・・。



この「キーワード拾い読み」は、ビジネス書や自己啓発本には有効です。


ビジネス書や自己啓発本は同じテーマを扱っていると、誰の本でも似たような言葉と趣旨で書かれているからです。


「また同じようなことが書かれているなあ」とサラッと読むだけ。
一冊の本に、他とは違う注目すべき文章が一つでもあればもうけものです。


だから、速読でも良かったりします。



ところが、勉強に使う参考書だと、「キーワード拾い読み」が通じません。


漢字とカタカナを使った業界専門用語だけを拾い上げても、脳が理解できません。
初めて知る言葉をつなぎ合わせても、自分の頭の中で文章を作れるわけがないからです。


理解できないものだから苦手意識が生まれ、勉強しなくなるという悪循環に陥ります。



文章として、きちんと丁寧に読まないといけないのです。


いくら速く参考書を読めても、理解できていなければ意味がありません。
文章の読解力が必要なのです。


普段、時間に追われ仕事をしていると、丁寧に文章を読むことを忘れがち。
速く処理しないといけないという気持ちの焦りからです。


大抵はそれでもうまくいきます。
ただし、これに慣れっこになると、人の話しを最後まで聞かず、自分勝手に結論を出してしまう人になってしまいます。
これでは、相手と議論が成立しません。



素読(ソドク)という言葉があります。
書物、特に漢文で、内容の理解は二の次にして、文字だけを声に出して読むことです。


勉強の初期、理解なんてすぐにはできません。
その初期で勉強に挫折しない手として、素読は有効だと聞いたことがあります。


理解できていなくても、「キーワード拾い読み」を封印し、書いてあることをちゃんと読むのですから、理解への手助けになるからです。



以上から、ゆっくりと時間を気にせず、丁寧に文章を読んでみました。
読み飛ばしとかはしません。


そうしたら時間はかかるものの、以前とは違って記憶に残っていました(もちろん、全てではありませんが)。


同じ参考書を何周も繰り返し読めば、きちんと理解できるような気がしております。


速読ばかりやっていた弊害は、こういうところに出てくるものなのですね。

Posted by kanzaki at 23:14
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