最近、勉強をはじめました。
参考書を読むのですが、なぜか今ひとつ頭に入ってきません。
目で文字を追っても、文字の上っ面だけをかすめて脳へ届きません。
年齢のせいだけでは片付けられない深刻さです。
そこで解決法を探しました。
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ちゃんと読んでいなかったのが原因でした。
今まで無意識に「キーワード拾い読み」をしていたのです。
これは「速読術」の一つです。
文章の中から、漢字とカタカナだけを拾い読みをする方法です。
残りの平仮名は無視するのです。
漢字やカタカナは文中のキーワードになりやすく、それだけを拾い読みするだけで十分速くなります。
限られたキーワードを拾って、自分の頭の中で文章を作ってしまうのです。
だから厳密には、作者の文章を読んでいるわけではありません。
最低限のキーワードを拾い上げ、作者の伝えたい内容を可能な限り汲み取ろうと試みるのです。
しかしそれがいつしか、自分の都合のいい解釈へ、ネジ曲がっていったりします・・・。
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この「キーワード拾い読み」は、ビジネス書や自己啓発本には有効です。
ビジネス書や自己啓発本は同じテーマを扱っていると、誰の本でも似たような言葉と趣旨で書かれているからです。
「また同じようなことが書かれているなあ」とサラッと読むだけ。
一冊の本に、他とは違う注目すべき文章が一つでもあればもうけものです。
だから、速読でも良かったりします。
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ところが、勉強に使う参考書だと、「キーワード拾い読み」が通じません。
漢字とカタカナを使った業界専門用語だけを拾い上げても、脳が理解できません。
初めて知る言葉をつなぎ合わせても、自分の頭の中で文章を作れるわけがないからです。
理解できないものだから苦手意識が生まれ、勉強しなくなるという悪循環に陥ります。
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文章として、きちんと丁寧に読まないといけないのです。
いくら速く参考書を読めても、理解できていなければ意味がありません。
文章の読解力が必要なのです。
普段、時間に追われ仕事をしていると、丁寧に文章を読むことを忘れがち。
速く処理しないといけないという気持ちの焦りからです。
大抵はそれでもうまくいきます。
ただし、これに慣れっこになると、人の話しを最後まで聞かず、自分勝手に結論を出してしまう人になってしまいます。
これでは、相手と議論が成立しません。
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素読(ソドク)という言葉があります。
書物、特に漢文で、内容の理解は二の次にして、文字だけを声に出して読むことです。
勉強の初期、理解なんてすぐにはできません。
その初期で勉強に挫折しない手として、素読は有効だと聞いたことがあります。
理解できていなくても、「キーワード拾い読み」を封印し、書いてあることをちゃんと読むのですから、理解への手助けになるからです。
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以上から、ゆっくりと時間を気にせず、丁寧に文章を読んでみました。
読み飛ばしとかはしません。
そうしたら時間はかかるものの、以前とは違って記憶に残っていました(もちろん、全てではありませんが)。
同じ参考書を何周も繰り返し読めば、きちんと理解できるような気がしております。
速読ばかりやっていた弊害は、こういうところに出てくるものなのですね。
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