2019年06月05日

「やりがい搾取」〜朝ドラ「なつぞら」で取り扱っているアニメーターの賃金が低い件

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NHK連続テレビ小説「なつぞら」のワンシーンです。
仕事に対する見解を話しています。


このドラマは「アニメーター」のお話し。
アニメは多くの人が携わり、ようやく1本の作品ができます。


劇中でも語ってましたが、アニメーターの給料は現代でも高くありません。


・新人アニメーターの平均年収は約110万円(業界全体でも約333万円)
・1日の平均労働時間は11時間。月間の休日は平均4日
・イラスト1枚の単価は約200円
・業界で働いている人の4割近くが最低賃金の保障もないフリーランス。正社員は僅か15%

●2兆円↑アニメ産業 加速する“ブラック労働” - NHK クローズアップ現代+
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3987/


部外者である私には、とても魅力がある業界故、「やりがい搾取」になっているように見えます。


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誰が見ても、ワターミなキャラ・・・。
人は食事をとらないと生きていけませんよ。


あえてどこの業界とは言いませんが、離職率の高いところの多くは、賃金の低さが顕著です。


これが新人の場合ですと、ちょっと違うそうです。
退職の理由の多くが、「上司が自分に無関心」なのだそうです。
これはあくまで、入社間もない場合。


長い期間勤めた場合ですと、やはり賃金の少なさは、退職理由に結びつきます。


賃金の少なさ、休みの少なさ、そして将来への不安。
このコンボを耐え続けるのは、やはりしんどいです。


これだったら、別の業界できちんと正社員として働き、アニメや漫画、イラストは趣味で楽しむ方がいいんじゃないかと思ってしまいます。



よく、アニメや漫画を海外へ発信することを「クールジャパン」とか言っていますね。
本来、ここでいう「クール」というのは「かっこいい」という意味ではありません。
「本物」という意味なのです。
物まねじゃなく、オリジナルだということ。


本物なのに、アニメーターにはその対価が受け取れていない。
ファンが、グッズや円盤を買っても、その利益が末端のアニメーターまでおりてくるかも怪しい。


アニメーターの収入状況が良くなることを祈るばかりです。

Posted by kanzaki at 07:09
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