2020年10月15日

「守・破・離」という物事を会得するための3つのプロセス

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「守・破・離」という言葉があります。


能や歌舞伎、武道などでの教えです。
物事を会得するプロセスを3つに分けています。


「守」:
最初の段階は、指導者の教えをとにかく守りなさいという意味です。
学ぶ人は、師の教えどおりに真似をして、無意識でもできるようになるまで徹底的に体にたたき込みます。


「破」:
指導者の教えをただひたすら守るだけではなく、少し破ってみる段階です。
指導者の教えにはないやり方を試し、技を完全に自分のものにしていきます。


「離」:
指導者の教えから完全に離れて、自分自身で工夫し体得したものをさらに発展させ、自分独自の形をつくっていく段階です。


古くから受け継がれてきた基本形は無駄がなく洗練されています。
初めのうちは繰り返し繰り返し基本形の稽古をします。


時代の流れや自分の個性に合わなくなったものに新しい工夫を加え、それまでの基本形を越えた、独自の世界をつくり出す。
これが「守・破・離」の教えです。


・・・「深く考えるための 最強のノート術」より。


※※※


会社の仕事を覚えていくのも、同じような感じですよね。


昔から積み重ねられた技術や知識を学ぶ。


しかし、関連する法律が改定すれば、今までとは違う考えも取り入れなければいけません。
また昨今は、田舎の中小企業でも、インターネットやコンピューターを使った情報系の技術を導入していく必要もあります。


そうやって10年単位で磨き上げられると、いつのまにやら、前任の人とは違うやり方で仕事をこなしていたりするものです。



自分の生き方そのものも、きっと「守・破・離」で積み重ねられているとは思います。


ただ最近は、「本当にこの考えで良いのだろうか。判断は間違っていないだろうか」と不安にはなっています。
取り巻く環境が急激に変化していくので、自分の頭が追い付いていないように思うのです。


そこで今は「守」を見直しています。
具体的には、本を読みまくっているという感じです。
書籍化されている知識というのは、やはりそれなりに競争の中で勝ち残った精鋭ですから。


あまり発刊年代にはこだわっていません。
昔のならば昔のなりに、「現代だったら、こうやるのかな?」と考えることができますからね。


読んだら今度は自分なりに考えてみる。
そういう試行錯誤を繰り返している毎日です。

Posted by kanzaki at 06:55
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