2021年02月15日

諦める力〜「勝てる場所」で誰よりも努力するために大切な判断力のことです

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私が「孤独」と同じぐらい重視しているのが「諦める」です。



●『諦める力〜勝てないのは努力が足りないからじゃない』(為末 大 著)より


・・・こうした本来の意味を知ったうえで「諦める」という言葉をあらためて見つめ直すと、こんなイメージが浮かび上がってくるのではないだろうか。


「自分の才能や能力、置かれた状況などを明らかにしてよく理解し、今、この瞬間にある自分の姿を悟る」


諦めるということはそこで「終わる」とか「逃げる」ということではない。
そのことを心に留めながら、本書を読んでいただければと思う。


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世の中には、自分の努力次第で手の届く範囲がある。
その一方で、どんなに努力しても及ばない、手の届かない範囲がある。


努力することで進める方向というのは、自分の能力に見合った方向なのだ。


自分とは違う別人をモデルにして「あの人のようになりたい」と夢想する人は多い。
そのときに気をつけなければならないのは、その人と自分の出発点がそもそもまったく違うということだ。


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昔、この「諦める力」を読んだときの衝撃は大きかったです。
自分の中につっかえていたものを言語化してくれたからです。


大抵、「夢は必ず叶う」という無責任な精神論ばかりで、誰も言いませんからね。
諦めるという言葉が、あまりにもネガティブなイメージだからです。


「今、この瞬間にある自分の姿を悟る」というのは、仏教的な考えです。
仏教では、未来や過去は考えず、「今」に集中せよという教えですから。


この自分の体と性格に生まれついてしまった以上、なれるものとなれないものがあるのは間違いありません。


誰しも、無理しなくてもなぜかうまくいくもの、苦労を苦労と思わないものというのがあるかと思います。
そういうのが、「自分の武器」ではないでしょうか。


講師の林修先生も、キャリアパスは「勝てる場所で誰よりも努力する。それが勝つための最強の法則」と言っています。


こういうことを遅くとも、20代・・・できれば学生時代に知って欲しいです。
晩年になってから知っても、なかなか軌道修正できませんから。

Posted by kanzaki at 06:55
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