2021年04月24日

若葉竜也さん主演映画「街の上で」の感想〜東京だけれど「ご当地映画」としてうまく下北沢を表現した作品です

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今泉力哉監督×若葉竜也 映画「街の上で」予告編


●映画『街の上で』公式サイト
https://machinouede.com/


若葉竜也さん主演の映画を観てきました。
映画館の人が、本当は去年の5月に上映する作品だったと言ってました。


逆にこの時期になったから、朝ドラに出ている俳優さん役として、成田凌さんが出てきたり、朝ドラに出ている人と勘違いされる人が若葉竜也さんというのが、妙にニヤニヤできるのです。
二人とも今の朝ドラ「おちょやん」に登場していますものね。


私が若葉竜也さんを知ったのは、まさに朝ドラ「おちょやん」でしたから。



「東京の下北沢」というサブカルの街が舞台です。


東京という冠が不要なぐらい独自な印象です。
昭和な雰囲気と、いろんな文化が融合した街。


実際、どんな人が暮らしているのだろう。
どんな考えを持っているのだろう。


そんな疑問に答えた映画ではないかと思います。


私は地方民なので、実際の正解は知りませんが、とてもいい空気と時間が流れていた映画でしたよ。
悪い人が出てきませんし。


東京だけれど、ある意味「ご当地映画(地方映画)」なんだと思います。
それぐらい、土地柄を感じさせる内容でした。



この映画には、そこまでストーリー性とか意外な展開があるわけではありません。
私たちが生きる日常とつながっている感じです。


交わされる会話も、コロナ禍以前ならば、お店の中や電車の中で聞こえてくる他愛無いものです。
だからこそ、現代の日常感を垣間見れるように思います。



登場人物たちは、杓子定規な生き方はせず、その独自文化な街で暮らしています。


興味深いなあと思うのが、下北沢という、地方民ならあこがれの街に住んでいるのに、誰一人その生活に100%満足していないことです。


人と人のつながりも、いろんなサブカル文化で少しずつ繋がっている感じ。
ガッツリした人間関係ではない。


その文化も、真正面からつき合っているというわけでもない。
サブカルというのは、そもそもそういうものなのかもしれない。


好きとか嫌いとかが記号化されていて、それが逆に現実世界に近い感じ。


なんていうか劇中の登場人物がみんな、もやっとした生き方をしている。


人間って案外、どこに住んでいようが、暮らしぶりなんて同じなのかもしれない。
そうならないようにするには、住んでいる場所ではなく、置かれた場所でどう考え、どう生きるかが大切なのかなあと思いました。

Posted by kanzaki at 18:04
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