2021年07月24日

複雑な事案・複数の事案が発生したら、まずは書くことから始めると良いです

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●『脳が冴える15の習慣 ―記憶・集中・思考力を高める 生活人新書』(築山 節 著)より


人間の脳には「マジック7」と呼ばれる性質があり、同時に脳の中で保持したり、系列化したりできる要素は、多い人で七つ、少ない人で三つの五±二が標準的と言われています。


それ以上の要素を一度に頭に入れようとすると、どうしても忘れてしまう。


それを補うには、情報を書いて目に見える状態にしておくか、どこかでまとめをすることが不可欠です。


まとめをするというのは、たとえば、A→B→C→D→E→F→G→H→Iという要素があるとしたら、それをA〜C=1、D〜F=2、G〜I=3という三段階に大まかに分けて考え、それを把握してから細部に目を移していく。
あるいは、まずA→B→Cというプロセスをしっかりと記憶に定着させてから、それ以降を考えていく。


そういう考え方をすると、脳の中に七つよりずっと多くの要素を並べておけるようになります。
そのまとめをするのにも、書いて視覚的に捉えられるようにすることが有効です。


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複雑な組み立てが要求される仕事が発生したときにも、書くことから始めるといいでしょう。


まずは問題解決のゴールを設定し、そこに至るまでのプロセスを大筋で考えてみる。
それを書きながら考えると、主要な手順やその前後に発生してくる作業、選択・判断の場面などが見えやすくなります。


時には、問題解決のゴール自体を修正した方がいい場合もあるかも知れません。
それを臨機応変に考え、手順を並べ替え、より的確な問題解決の手段を組み立てる力が、いわば前頭葉のテクニックです。


必要な要素を書いたり消したりしながら組み立てを考えたら、フローチャート式にまとめるといいでしょう。
一目で分かるように清書すると、そこでまた思考が整理されます。


書く紙は裏紙でも何でもかまいませんが、書くことが大切です。
脳の中で組み立てようとしている情報を視覚化するのは、前頭葉の仕事を助けることだと考えて下さい。


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自分のキャパを超える案件があった際、思考が停止してしまいます。
また、小さい案件でも、3つ以上が同時発生すると精神的にイラつきます。
普段以上に、頭も体も動きません。
あきらかに動揺している証拠です。


私は冷静になるため、ノートに事実をどう対処すべきかを書いています。
しかし、恐れから解放されるためには、単に書くだけでは駄目なように思います。


「自分が行動できる内容にまで、因数分解をする」のが大切です。


実行可能な内容が見えてきて、ようやく動揺や恐れから解放されます。
しかし大抵、そういう考える時間の確保が難しく、見切り発車になることもあります。


一人で考える時間を確保するため、昼休みや帰宅後を利用します。
正直、最悪な時間確保だと思いますが、仕方がない。
しかし、この「考える時間」は必要だと思います。

Posted by kanzaki at 13:54
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