2021年11月29日

情報集約はアナログかデジタルか

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●『調べる技術 書く技術 誰でも本物の教養が身につく知的アウトプットの極意 (SB新書)』(佐藤 優 著)より


基礎的な知識・教養を身につけるために、どのようなことを学べばよいかは、前章で説明した。
そのうえで必要なのは、新しく触れた知識を、自分のものにすることだ。
また、能率を上げるには、知識を含む「情報」を適切に整理しておくことも求められる。


これらができた上でアウトプットするというプロセスは、質が高く、効率的に成り立っていく。


まず、私自身が実践している整理の技法を説明していこう。


私がすすめる情報整理法は、「手書き」が基本である。
使うノートは「1冊」だけだ。
スケジュールをはじめ、今日やるべき仕事のリスト、日誌、執筆のためのアイデア、さらには読んだ本の抜粋や、ロシア語の練習問題まで、あらゆることを記している。


情報は、EvernoteやDropboxに保存しているという読者も多いと思う。
私も、名刺や原稿の保存には、こうしたデジタルツールを使っている。


しかし、デジタルツールの難点は、注意しないと、整理どころか混沌とした「情報のゴミ箱」と化してしまうことである。


デジタルツールは、きわめて手軽に情報を保存することができ、しかも物理的な限界を心配しなくていい。
たいていはワンタップ、ワンクリックで、即座に情報を、ほぼ無限大にため込める。


それがデジタルツールの売りなのだが、実は情報の整理法としては、それこそが難点となる。
手軽で上限がないからこそ、後で使うかどうかわからないものまで、「念のため」という気分で保存してしまう。結果、使わない情報だらけのゴミ箱になってしまうのである。


一方、ノートに手書きするのは手間ではあるものの、記される情報は、自ずと選別される。
そして、すべての情報を1冊に集約させておけば、過去に記した情報を参照したいときも、その1冊をパラパラと繰るだけで済む。


「ここになければ、どこにも記録していない」とわかっているから、「どこに書いたっけ?」などと、あちこち探す必要がない。
手間も時間もかけず、きわめて効率的に求める情報にたどり着けるのだ。


※※※


情報をひとつに集約は、その通りだと思います。


人によるのかもしれませんが、私の場合、紙のノートだけで情報集約はしないなあ。
私はEvernoteにデジタル集約しています。


「手書き」のものもスキャンして保存しています。
無理に全てをキーボードで活字化する必要はないと思います。
アイディア出しとか、物事を考えるのに手書きは有効ですから。


Evernoteで「情報のゴミ箱」をしない方法は、タイトルのつけ方だと思います。
検索した際、引っかかりやすいキーワードと日付を記述するだけ。
手書きのスキャンしたデータも、ノートのタイトルだけ活字化しておけば、後で有用化しやすいです。


むしろ、紙のノートで乱筆したままにしておくと、あとで探しにくくなります。
著者は1か月に1冊ノートを消費するそうですが、私の仕事のように5年以上前のデータを急に引っ張り出すことがある場合、常に該当する手書きのノートを持ち歩いているわけはないですからね。


人によって情報集約の仕方はそれぞれでしょうが、私はEvernoteを使ったデジタル集約があっています。
Posted by kanzaki at 06:59
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