「強迫的に」頑張っている状態
●『「がんばり屋さん」のこころのトリセツ』(eye(あい) 著)より
【コンプレックスの裏返し】
それでは、 ある意味生きづらいとも思える「頑張り過ぎる人」が、 なぜ「頑張り過ぎる自分」をなかなか手放せないのか、 ということを考えてみたいと思います。
私のところに相談に来た人の中で、 「頑張り過ぎる」人の共通点をいくつか見いだしました。
そのひとつが「コンプレックスの裏返し」 というものなのだと私は感じました。
誰かと比較して、 自分の方がなんだか劣っている気がする。
だから、頑張って見返さないと自分の存在意義はない、 くらいに思っている人がけっこういるように思います。
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自分にとって「比べられる」 という経験がかなり強烈にある人が、 「コンプレックスの裏返し」として やたらに頑張っている姿を私はたくさん見てきました。
頑張っている裏には、「認められたい」という気持ち (心理学だと「承認欲求」と言います)が強くあり、 他人に認められるまで、ある意味「そこまでしなくても…」 と思うほどがむしゃらに頑張っている人たちに出会うことがあります。
頑張った結果報われれば、 もちろんそれに越したことはないのですが、 こういう人たちの「認められたい」欲求は 底なし沼のようなところがあります。
かなり頑張っても「まだ足りない」と思ってしまい、 さらに頑張り、結果的に「頑張り過ぎて疲れ果ててしまう」 ということにもなりかねません。
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こういう人には、 「あなたはそのままで十分役に立っているよ」 「あなたはそのままで大丈夫だよ」というメッセージを 繰り返し伝えていくことも大事なのだと私は感じます。
そして、「あなたのことを私はちゃんと見ていますよ」 というメッセージを伝えていくことも大事になってきます。
ずっとその価値観で生きてきたので、 「頑張り過ぎる」人はすぐには変われないとは思います。
ですが、ずっと根気よく上記のような態度で接していくと、 力の抜き方が少しずつわかってくるのではないかと思います。
新しい価値観と新しいクセが 身につくまでに年単位はかかると思いますが 改善していくことは必ずできるはずです。
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適度に頑張っているのなら良いのですが、 「強迫的に」頑張っている状態を続けていたり、 頑張ることをやめることが怖いから頑張り続けていたり、 となると、話はちょっと違ってきます。
「頑張る」ことと「適度に休憩を取る」ことを バランスよくやっていれば良いのですが、 これが「頑張り過ぎ」になったり、 「頑張り続ける」ことしかできなくなってしまったりすると、 疲れが生じたり、疲れたときに気分が落ちてしまったり、 ということが起こりえます。
「頑張る」ことで成果を出してきたので、 「頑張る」ことを手放すのが怖くなる気持ちもわかります。
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「強迫的に」頑張っている状態・・・知らず知らず、その状態に陥れられるということがあります。
その多くは、「職場」だと思います。
それは間違っているとは、堂々と言えないものです。
そういう時は、逃げるのも手だと思うのです。
その際はどうか用意周到に。
Posted by kanzaki at
07:04