●『あなたはあなたが使っている言葉でできている』(ゲイリー・ジョン・ビショップ, 高崎拓哉 著)より
無力感の大きさは、隠れた期待と現実とのギャップをそのまま表している。
ギャップが大きいほど落胆の度合いも大きくなる。
前にどこかで読んだのだが、結婚にうんざりする根本的な原因は、期待外れだったという思いにあるそうだ。
だがこれはもっと大きな話だと思う。
つまり、問題は期待そのものにある。
あなたがいつもうんざりしながら日々を過ごしているのは、心の奥底にある無意識の期待が人生に暗い影を落としているからだ。
期待を現実にしようという努力が実を結ばず、がっかりすることがすさまじいストレスになっている。
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「それはいいけど、いったいどうやって自分の隠れた期待を見つけ出せばいいのさ?」
簡単だ。
人生のうまくいっていない部分をピックアップすればいい。
紙とペンを使って「どうなるはず」だと思っていたかを書き出そう。
どんなプランを持っていたかを明らかにしよう。
予定ではどうだったか。
たぶんあなたは未来を思い描き、こうなってほしいという希望を抱いたはずだ。
それをできるだけ詳しく書き出そう。
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今度は別の紙に、実際にどうなったかを書く。
こちらも「最悪」の一言で済ませるのではなくて、イヤになるくらい詳しく記そう。
なぜそうなったか、今どんな状況か、期待どおりにいかなかったことをどう思うか。
そして、両方を見比べてみよう。
痛みや苦しみ、落胆は、理想と現実のギャップが大きいほど強くなる。
そこにあなたの隠れた期待がある。
いつの間にか抱いていた期待を、ここで残らず洗い出してしまおう。
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ギャップに対するネガティブな感情が現実にどんな影響を与えたかを考える。
それによって事態は好転しただろうか。
問題は解決しただろうか。
まさか。
いいことなんて一つもなかった!
状況は悪くなる一方だった!
問題が人生をおかしくするのではない。
隠れた期待がおかしくするのだ!
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「期待」は百害あって一利なしだ。
あなたを苦しめているのは、実は状況そのものではなく、期待のほうだ。
何がいけないって、期待が問題を実際よりも大きく見せ、問題に対して効果的に、力強く取り組むパワーを奪い取ることだ。
私は何も斬新なことは言ってない。
期待を「手放す」という考え方はずっと昔からある。
しかし私たちの(西欧の)文化では、実践している人はほとんどいない。
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そこで提案だ。
期待を切り捨てよう!
期待を手放すのだ。
今すぐに!
不必要で非生産的な期待にしがみついて泥沼にはまるより、人生は予測がつかないという事実を受け入れ、実際の状況と向き合うほうがずっとパワフルだ。
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こういうことは、生きていれば何回かある。
そんなときは、ゲームのルールが(ときに劇的に)変わったことに気づき、道を転換して、現実と向き合うことが必要だ。
目を覚まそう。
あなたはもう水に落ちている。だからオールを漕ごうとするのはもうやめよう。
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【コメント】
私がイライラするときの根幹は、「相手や状況への期待」です。
現実と期待にギャップがあれば、そりゃあイライラしますよね。
「期待をしない」と誓っても、なかなか難しいのは現実です。
ひとまず、「ギブアンドテイク」という考えをやめてしまおうかと。
相手に与える・協力はしても、その見返りを求めてはいけない。
献身の心を保ちつつ、相手に見返りを求めないのは難しい行為です。
それでもそうやっていくうちに、「この人とは距離を置こう」と感じたらそうすればいい。
期待しないというと、なんとなく人生を後ろ向きに考えるイメージですが、そう悪いもんじゃないのかも。
期待しないで、社会へ世界へ出て自ら行動してみましょうか。
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