●『自分を鍛える!―――「知的トレーニング」生活の方法』(ジョン・トッド, 渡部 昇一 著)より
※ジョン・トッド:
アメリカ、ニューイングランド地方に生まれる。
1800年〜1873年
「人生案内」で知られる牧師・著作家。
実践的で深い哲学的示唆に満ちた「人生案内」で知られる。
若い人や一般社会人のための修養書が大ベストセラーとなる。
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たとえば、ホメロスか、あるいは代数を勉強していると仮定しよう。
一度に2、3時間勉強しているとする。
肉体は疲労し、頭はこれ以上ものを考えられない状態になる。
そこで勉強を中止し、教科書を放り出し、勉強していたのと同じぐらいの時間、休憩する。
そうすると、それまでの時間はすべて無駄になる。
あるいは、ほとんどそれに等しいことになる。
頭の鮮度を再びよみがえらせるのは、ぶらぶら休息するのと同じく、勉強する対象に変化を持たせるだけでも可能なのだということをわれわれは忘れている。
代数を中止したら、リビウス(紀元前57―紀元後17。ローマの歴史家)やタキトゥス(55頃―115頃。ローマの歴史家)を手にとってみるといい。
習ったばかりの講義を振り返るみたいに、それが新鮮に感じられて驚くはずだ。
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人生で多くの業績をあげる人間は、前述のやり方を採用している。
だから、一人の人間が一見両立し難いように見える能力や努力を必要とするいくつかの役目にたずさわり、しかもてきぱきと仕事を片づけるようなことが実際に起こるわけだ。
そういう人は、いわば絶えず仕事をしながら、絶えず休憩しているということになる。
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【コメント】
これは分かりますねえ。
眼の前の仕事を一旦切り上げて、そこで休息するのもアリ。
けれど、休まずに引き続き他の仕事をやってしまうというのは、ある意味、休息であり仕事ですよね。
眠っている間に小人さんが仕事を片付けてくれているような感覚です。
仕事の合間に、「少しの時間で片付けられる仕事」を放り込むと、重い腰をあげずにサクサク進められます。
喫煙室へ行って一服している人もいるけれど、タバコを吸わない私には、あの休憩スタイルは時間がもったいないなあと感じます。
せっかく温まったエンジンを切ってしまうわけですから。
(喫煙所が、第三の会議室みたいな感じで有効に使っているなら、それはそれでアリだとは思いますが)
世の中、夏季休暇中だと思いますが、私は仕事もやっています。
こういう時でないと出来ない事ってありますからね。
絶えず仕事をしながら、絶えず休憩しています。
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