●『築地本願寺の経営学―ビジネスマン僧侶にまなぶ常識を超えるマーケティング』(安永 雄彦 著)より
※著者:
法名、釋雄玄。
1954年東京生まれ、開成高校、慶応義塾大学経済学部卒業、ケンブリッジ大学大学院博士研究課程修了(経営学専攻)、三和銀行(現三菱UFJ銀行)、米系大手人材コンサルティング会社ラッセル・レイノルズ社を経て、経営幹部人材の人材サーチコンサルティング会社島本パートナーズ社長(現会長)。
2005年に得度し浄土真宗本願寺派僧侶となる。
2015年7月より築地本願寺代表役員として僧侶組織のトップとして法務に従事するとともに、寺院の運営管理や首都圏での個人を対象にした新しいかたちの伝道活動に従事し伝統寺院の改革を主導。
2022年8月より京都の浄土真宗本願寺派本山である西本願寺の代表役員として本山の改革に従事中。
グロービス経営大学院大学専任教授。経済同友会会員。元武蔵野大学学外理事(現顧問)。
※
明日以降のことは、どうなるか、誰にもわからないこと。
私たちにわかっていて、私たちが影響を与えられるのは、「今日」だけ、「今」だけです。
──今日一日を自分の一生と思って、充実させて生きていく。
それが、満足できる生を送る唯一の条件、すなわち、満足できる死を迎える唯一の方法なのです。
臨済宗の僧侶、松原泰道さんは著書『人間としての生き方』で、こう述べています。
まさに至言で、唯一確かなのは、今ここにある現実です。
だからこそ、今ここにある現実の中で、自分はどう生きるかを考える。自分の今の役割を知り、どのようにその役割を果たせばいいのかを考える。
役割を果たすために行動することに、最大限の力を注ぐ……。
これを毎日続けていれば、少なくとも今この瞬間は輝いています。
成果を生もうと生むまいと、成功だろうと失敗だろうと、この瞬間は最大限、輝いて充実した人生を生きています。
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そして具体的に仕事を探すのであれば、できる限り精密な職務経歴書をつくること。
これはヘッドハンター時代に失職したいろいろな人の相談を受けた際にしていたアドバイスで、ポイントは「自分の成功パターン」を知ることです。
「こういうパターンの時に自分はとてもうまくいく」というパターンを3つくらい抽出できたら、それが業種、業界をまたいでもやっていけるのか大枠がわかります。
それを持って、学生時代の友人から現在の仕事の取引先に至るまで、この人ならと思える人、最低10人に会って「仕事を探しています」と相談すれば、必ず1人か2人はお節介好きがいて、心に留めてくれます。
20人に会えば、3人か4人のお節介好きに出会えるかもしれません。
経験上、このアドバイスどおりに実行する人は3人に1人ぐらいですが、愚直に実行した人はほぼ半年以内に次の仕事が決まっていました。
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昔のままでは、築地本願寺というせっかくの素晴らしいブランドが、消滅してしまうのも時間の問題でした。
資金や余力があるうちに動き出さなければなりません。
ダーウィンは適者生存の法則で、「強いものが生き残るのではなく、環境変化に対応したものが生き残る」と述べました。
変わりゆく時代にこそ、自らが変化することで、「変わらない価値」をつくる。
生き残りをかけて、内側から、外側から、築地本願寺を変えていく。
それが私に課された役割でした。
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【コメント】
環境変化に対応したものが生き残る。
これを自分が働く会社の中で活かすか。
はたまた、自分に適した場所を求めて原野へ旅立つか。
毎日、かなり密度を高く生きているつもりです。
おそらく、この著者から見れば、隙間だらけなのでしょうが。
それでも、もがいて考え、実行しています。
これって、止まった瞬間が怖いのですよね。
どんどん行動してきたが故に、立ち止まった際に「無」が自分を包みます。
そう考えないように詰め込んだ生き方をしていますが、おそらくこのままではバッドエンドになりそう。
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