●『人生を好転させる掃除道 (三笠書房 電子書籍)』(枡野 俊明 著)
「誰も見ていないところで、人を思いやり行動する」ことの大切さです。
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「人が見ていなくても、人に評価されなくてもいい。むしろ「人知れず」人のために役立つことをする、だからこそ価値があるとしています。
禅ではこういう行ないを、「陰徳を積む」といいます。
「私がやった、私がやった」と、ことさらに自己アピールしないところがすばらしい。
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たとえば「公共の場をきれいに使う」ことも陰徳のうち。
駅やデパート、各種施設などのトイレでも、洗面台がびちゃびちゃだったり、髪の毛が落ちていたりしたら、自分が汚したのではなくても、ササッときれいに拭いておく。
ゴミの収集場所で、カラスや猫がゴミを食い散らかして汚してしまったら、自分のせいではなくても、ちょっと掃除しておいてあげる。
そうすると自分も気持ちいいし、「徳を積んだな」と思えます。
「やらされてやる」のは徳にはなりませんが、自然と人のためによかれと思って行動すると、人も自分も気持ちのいいものです。
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日本では昔からよく「お天道様が見ているよ」といういい方をします。
これは「だから悪いことをしてはいけませんよ」という戒めであると同時に、「だから善行に努めていれば、ちゃんとお天道様が見ていて、いい人生に導いてもらえますよ」という教えでもあります。
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掃除とは自分を含めてその空間に身を置く人すべてに心地よく過ごしてもらいたい――そんな気持ちから行なう「行」なのです。
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【コメント】
自分から勝手にSNSで、個人的なことを公開するのが当たり前になっている昨今。
ましてや、他人から見ても称賛に値する行いをしたのであれば、即座に他人にアピールするものです。
そんな時代にあって、「お天道様が見ているよ」という精神は、若い人には理解できないかもしれません。
結局ね、「自分の人生」ですよ。
他人の評価で自分の人生を塗りつぶすより、自分で自分が納得して歩む人生の方が良いと思うのですよ。
赤の他人の評価なんて、すぐにひっくり返ってしまう。
そんなものに自分の人生を委ねても、あとで後悔するだけです。
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