2024年11月15日

うかつあやまり

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●『クヨクヨしてしまう人のための「強い心」をつくる禅の教え (扶桑社BOOKS文庫)』(枡野 俊明 著)


こちらはちゃんと前を向いて歩いていたのに、スマホに見入っていた相手がぶつかってきた。
こちらに非はないわけですから、自分中心に考えたら、「謝るのは相手だろう」ということになります。  


しかし、あえてここで相手を慮るのです。  


「大丈夫ですか? おケガはありませんか?」  


このひと言がマジックワードです。


相手にも自分に非があることはわかっています。
それなのに先に気遣いをみせてくれたとなったら、いくらなんでもいきり立つわけにはいきません。  


「いえ、いえ、わたしのほうこそ注意を怠っていました。申し訳ありません。そちらは大丈夫でしたか?」


通常はこういう展開になります。


一触即発の事態が回避できるばかりか、双方ともなんだか心地よい気分にならないでしょうか。
人が示してくれる気遣いは、けっこう、心にしみ入るのです。


売り言葉に買い言葉とは天と地の差です。  


じつは、この絶妙の対応も江戸しぐさの一つなのです。


「うかつあやまり」。


たとえば、相手に自分の足を踏まれたといったときも、「すみません。うかつでした」と先に謝ってしまうというふるまいです。  


江戸っ子はすごい。


その庶民の知恵を、みなさんから実践していきませんか?


※※※※※


【コメント】


感情の暴走を食い止め、互いが冷静になるためにとても良い手法ですね。
また、謙虚な姿勢をとる良い戒めでもあります。


しかし、上から目線で一方的に責めてくる人って世の中にはいます。
そういう人には、下手に出ていると、相手の要求はエスカレートします。
きっと、相手によるのでしょうね。


今回の手法は基本、「まともな人」を相手にしたものです。

Posted by kanzaki at 07:06
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