●「数字」で考えるコツをつかめば、仕事の9割はうまくいく (著:久保 憂希也)より
企業の会計情報は「売上」「粗利」「時価総額」だけ押さえておく
〜ビジネスパーソンとして最低限必要な会計知識
【売上】
会計用語で誰でも知っていて、理解が共通なのは「売上」でしょう。
売上とは、商品・サービスを提供することで得る対価だといえます。
別の視点から売上を考えると、売上とは「顧客からの支持」ともいえます。
お金を払ってくれる顧客がいてはじめて、売上になるのです。
「売上金額が大きい会社=顧客から支持されている会社」と理解することができます。
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【粗利】
500円で出されている食べ物が、いくらでつくられているのか。
つまり、「商品・サービスをつくるためにかかった費用」が原価です。
そして、売上から原価を差し引いた残りの利益のことを粗利といいます。
財務諸表では、一般的にいう原価は「売上原価」、一般的にいう粗利は「売上総利益」として表されます。
スターバックスの原価率は、毎年ほぼ 30%弱で推移しています。
もちろん商品ごとに原価率は違うのでしょうが、スターバックス全体で考えると、300円する飲み物の原価は 80 円くらいなのです。
商品・サービスを提供している会社側から考えると、まったく逆の見え方になります。
つまり、「原価率が低い=粗利率が高い」というのはその会社が提供する商品・サービスのブランド力が高いということなのです。
会社の財務諸表を見て情報収集する場合、ひとつの大事な尺度として、同業他社と比べて「粗利率=売上総利益売上」が高いのか低いのかを見ることが大事なポイントになります。
粗利率が高いと商品・サービスにブランド力があると理解できますし、粗利率が低いとその逆だと理解できます。
粗利=ブランド力は、会社の利益の源泉です。
なぜなら会社は、粗利金額から従業員の給与や家賃などの販売管理費を支払っているからです。
会社の業績を見るときに大事なのは、営業利益です。
「営業利益はその会社が本業でいくら儲かったのかを示す数字」になりますので、いくら粗利率が高くても営業利益の金額が小さければ意味がありません。
会社の業績に関して情報収集する場合、まずは粗利率をチェックして、その会社の商品・サービスのブランド力を測ります。
その次は合わせて、営業利益の絶対金額をチェックし、ほかの会社と比べてみる必要があるのです。
この2項目をきちんとチェックすれば、業績の評価を大きく外すことはありません。
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【時価総額】
時価総額とは、株式市場において「その会社がいくらだと評価されているか」という金額です。
あくまでも株を売り買いしている人たちが、「この金額なら株を買いましょう」「この金額なら株を売りましょう」という取引の中から、時価総額=会社価値が決まるのです。
時価総額は何によって決まるかというと、その企業の「将来性」です。
このように、あくまでも時価総額とは
・株式市場(つまり投資家)が、企業の将来性を考えて価値を評価したもの
・中長期的にはかなり変動をともなう数字ではあるものの、比較するのが可能な数字なので、企業の大きさや将来性を把握するうえで重要だといえます。
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【コメント】
いろんな会社を数字で見たいなら、有価証券報告書を読むのが良いでしょう。
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