●『マインド・リセット 不安・不満・不可能をプラスに変える思考習慣 (三笠書房 電子書籍)』(上阪 徹 著)より
うまくいかなかった二十代、私を支えてくれた一冊の小説がありました。
村上春樹さんの『ノルウェイの森』(講談社)です。
恋愛小説として知られる作品ですが、実はストーリーの合間合間に、珠玉の言葉が潜んでいるところが私に深く刺さったのです。
この本の一節に「人生はビスケットの缶だと思えばいいのよ」という文章があります。
ビスケットの缶には、さまざまな種類のビスケットが詰め合わせになっています。
おいしいものもあれば、残念ながらいまひとつと思うものもある……。
「人生はビスケットの缶」とは、今がもし苦しく、ツラい状況にあるのだとするならば、まさにいまひとつと思うビスケットを食べているのだ、ということです。
先に、おいしくないビスケットを食べているなら、残っているのは、おいしいビスケットばかり。
つまり、これからの人生は、おいしいことばかり、というわけです。
私は当時の自分の状況に重ね合わせて、勝手に「きっとそうなのだ。今を耐えるのだ」と思いながら、読んでいました。
※※※
【コメント】
「人生はビスケットの缶だと思えばいいのよ」
素敵なセリフですね。
「ビスケットの缶」というのが、少し前の単語でいい。
人生はいろんなもので成り立っているというなら、肩に力を入れず、流れに身を任せるのもアリなのかもしれません。
先週一週間だけでもいいから振り返ってごらんなさい。
喜怒哀楽、自分の感情を湧き起こさせたものは、スケジュール帳に書き込んでいない予測不能なものだったのではないでしょうか。
普段は主体的に生きることを意識している私ですが、人生を「ビスケットの缶」のような思う生き方だってありなのかもしれません。
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