●映画『怪物』 公式サイト - GAGA
https://gaga.ne.jp/kaibutsu-movie/
・監督・編集:是枝裕和『万引き家族』
・脚本:坂元裕二『花束みたいな恋をした』
・音楽:坂本龍一『レヴェナント:蘇えりし者』
・キャスト:
安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太
【STORY】
大きな湖のある郊外の町。
息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たち。
それは、よくある子供同士のケンカに見えた。
しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。
そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した――。
映画『怪物』予告映像【6月2日(金)全国公開】
※※※
【感想】
ひとつの出来事を複数の人の視点から捉えていく作品です。
そこに男の子同士の恋(本人たちは、LGBTとかそういう定義は知らない)の要素も含まれています。
同じことを別の人の視点からも繰り返し映し出すことで、本当はこういうことだったのだと真実が明らかにされていきます。
しかし、別の視点から真実を描いても、どうにもまったく共感ができないのです。
登場する人物たちは全員(子供も含めて)聖人君主ではないし、感情表現が普通とは異なるからかもしれません。
そもそも本作は、女の子のような男の子をふざけていじめる同級生が悪い。
それを何故だかよくわからないが、真実を言わない同級生たち。
そのせいで担任の先生が、なぜだか体罰教師だということにされてしまう。
大人たちがじっくりと理解を示せば解決の道があったかもしれないのに、一切そういうことをしない。
自分の立場からしか考えることが出来ない(劇中の子供たちもそう)。
すべてが何も解決されないまま最悪の展開へと進んでいきます。
学校内のいじめを扱った作品なのですが、下手すると、いじめられる側が悪いともとらえられてしまう内容でした。
それはいくらなんでもあんまりです。
別の人から見たキャラと、本人の素のキャラが、ここまで違う事ってあるのかなあ?
そう思うシーンばかりでした。
いくらなんでも、そこまで異ならないだろうと。
ちゃんと話し合えばお互いを理解できたはずなのに、何故かいろんな理由でそれぞれが「嘘」をつくから、解決にまったくつながりません。
この映画、誰一人幸せにならない内容です。
ラストはある意味、強引に良い雰囲気にしています。
(あれは真実の映像なのか、それとも死んでしまった登場人物が叶えたかった世界なのか?)
もうちょっと、救いのある内容だったら良かったのにと思いました。
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