2017年01月09日

2017年の映画は、タイムリープものばかりで胸焼けしそう/タイムリープの元ネタは「デジャビュ(既視感)」という脳の海馬の機能低下で、多くの人が経験し、謎解きとしても使いやすいから?

●【2017映画】2017年に公開する映画一覧、邦画など主な作品まとめ _ あらすじ大全
http://arasuzitaizen.com/2016/12/11/2017movie/


映画に造詣が深い方から、今年上映される映画について教えてもらいました。
「君の名は。」の大ヒットのせいかどうか分かりませんが、タイムリープものが目白押しです。


「本能寺ホテル」1/14公開
→綾瀬はるかがタイムスリップして信長を助けようとする

「君と100回目の恋」2/4公開
→タイムリープの恋愛もの

「サクラダリセット」前編3/25公開、後編5/13公開
→タイムリープの力を持った高校生の物語

「ReLIFE(リライフ)」4/15公開
→ニートが薬で若返って高校生をやり直す

「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(実写版)」8/18公開
→少年と少女のタイムリープの恋愛物語

「二度目の夏、二度と会えない君」秋公開
→タイムリープもので高校生がバンド

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」秋公開
→悪事を働いた若者が32年前の人間と悩み相談を繰り返す


このパターンの他は、イケメンとちょっとさえない女子高校生との物語、特殊能力を持つ高校生モノ、もしくはそれらの組み合わせばかりです。
深夜アニメより、お話しの傾向が偏り過ぎている感じがしますね。



タイムリープ系というのは大昔からあります。
「タイムスリップ」「タイムワープ」「タイムトリップ」なんて言葉もあります。


我々オッサンならば、洋画なら「バック・トゥー・ザ・フューチャー」、邦画ならば「時をかける少女」が真っ先に思い浮かびます。


数年前ならば、アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」、「ひぐらしのなく頃に」もロジックは同じです。
この2作品は、若い子どもたちが主人公。
繰り返される時間の中、残虐で絶望的な展開であっても、自ら希望を掴み取るという部分が、今ドキな感じです。


そもそも、元ネタはなんなのでしょうか。
「デジャビュ(既視感・きしかん)」という現象ではないかと思います。
ちょうど地元の新聞にて、てんかん医のコラムが書かれていました。


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・デジャビュ(既視感)とは、初めての場所や状況が前にもあったように感じること。
反対に、ジャメビュ(未視感)では、いつも通っている道とか見慣れた場所が、初めて来たような新鮮な感覚に陥ります。


・デジャビュは多くの人が経験するため、映画やドラマにて、謎解き要素として使われます。


・デジャビュは前世の記憶ではありません。
これは記憶機能の障害です。
なんらかの理由で、記憶の中枢である側頭葉の海馬が障害され、記憶の時系列が前後してしまったのです。


・てんかん患者にも、デジャビュがしばしば見られます。
側頭葉てんかんの場合、海馬を含めて広範に洪水し、一時的に海馬の機能が低下して、デジャビュ、ジャメビュが起こります。


物語の作者が自ら、そういった不思議な感覚(デジャビュ、ジャメビュ)を体験し、それを元ネタにお話しを作ったというのが最初なのでしょうかね。


SFのタイムスリップ等は、過去や未来の冒険が中心になりますが、タイムリープは日常生活の中での同じことの繰り返しを描くことが多い。
デジャビュは誰にでもあることだし、共感してもらいやすい。
ミステリーに比べ、SFを使ったトリックなので、割りかし物語の組み方を自由にしやすい。
更に、「君の名は。」の大ヒットを受けて、たくさんの亜流が続々と公開されるのも無理はないかもしれません。



タイムリープ、イケメンとの恋愛、過去にヒットした作品の亜流。
映画館へ行くどころか、契約しているWOWOWでも観るかどうか躊躇してしまいます。
あとは、口コミしだいですね。


特殊能力や特殊設定を使わないで、その地元ならではの色で作品が作られるようになったらいいですね。
しかし、お金もかかるし、何より地元のマトモな役者をかき集めるのが大変ですが。


ヒットは難しいですが、ドキュメンタリーをネット配信するという形でもいいのかもしれません。
お金もかからないし。


この前、新潟県の糸魚川市で大火災がありました。
神奈川県の大学へ通う女性の実家は全焼。
ただ、これがきっかけで、地元で働いて、街を活気づけたいと進路を決めたそうです。
これもまた、一つのリアルなドキュメント。
下手な映画よりも、ぐっときました。

Posted by kanzaki at 2017年01月09日 13:20