●世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた(著:永井孝尚)より
英国で公務員男性1万人に数十年間健康調査した研究がある。
「モーレツ上司が心臓発作でポックリ逝く」というイメージは、実は間違いである。
冠状動脈心臓病による死亡率を比べると、最も職位が低い公務員では、最も職位が高い公務員より3倍も高かった。
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理由は「自分の仕事の采配度」。高職位の人は責任の重圧があるが、自己裁量も大きい。
仕事の裁量が少ない部下のほうがストレスは高かったのだ。
低職位でも「自分は仕事の自由度を持っている」と考える人は健康だった。
健康に最も大きな影響を与えたのは、自己決定権の大きさでなくその認識なのである。
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高齢者介護施設でこんな実験がある。
入居者に好きな鉢植えを選ばせて鉢植えの世話もさせる介護施設と、施設側で配る鉢植えを決めて看護師が世話する介護施設を比較した。
鉢植えを選ばせるほうが入居者の満足度や健康状態は良く、死亡率も低かったという。
小さなことでも選択できれば、「自分は決定権がある」という意識を高められる。
「自分次第でどうにでもなる」と信じる人は、そうでない人よりも、健康的で幸せな日々を過ごせる。
大切なのは「自分には選択肢がある」と信じることである。
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【コメント】
なんとなく理解できます。
役職が上がって残業時間も増え、土日出勤している今のほうが健康ですもの。
健康診断オールA(今年はどうなるか分かりませんが)。
決定権、裁量があるのは確かに良いことだと思います。
問題は、本来なら現在、社会の中心になっている就職氷河期世代が活躍出来ていないこと。
決定権、裁量のある立場にいる人は本当に少ないです。
おかげで多くの組織の年代構成は、とてもいびつになっています。
そして、就職氷河期世代で決定権、裁量のある人は、指示する下の世代がいないから自分でやらなければいけない。
オーバーワーク。
そんな中で、まともな選択肢を選ぶのは本当に難しいです。
去年の、ダイハツの不正事件。
あれは就職氷河期世代が構成上、物凄く少ないのに、とても厳しい基準を求められた結果です。
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