2025年05月21日

疲弊してしまうような仕事の仕方

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●おしえて出口さん!──出口が見えるお悩み相談(著:出口 治明)より

※ライフネット生命保険株式会社創業者


【質問】

お尋ねしたいのですが、周囲を圧倒するような卓越した成果を出そうと気負って、 10 の力でやればいい仕事に 20 も 30 も力を使って疲弊してしまう自分は、どのような心の持ち方でこれから仕事に取り組んでいけばよいのでしょうか?


【回答】


人間が長く仕事をしていくということは、コンスタントに自分の力を出していくということに、ほかなりません。  


いろいろな先人が言っていますが、仕事の上でいちばん大切なことは
「いつでもどんなときでも自分の力が出せるよう、体調を万全に管理すること」
であり、また
「どんな難題が降ってきても全力が出せるように、常に用意をしておくこと」
が鉄則です。

当たり前のことがわかれば、疲弊してしまうような仕事の仕方は、その時点で本質的に間違っているとわかるのではないでしょうか。  
一流の人たちが野心的でギラギラしているようには見えず、自然体で仕事に取り組んでいるように見える理由は簡単です。
彼らは、自分の体力や体調の限界を、よく知っているからです。

外から見れば「気負わず自然体でいるように見える」という、ただそれだけのことだと思います。  
自分の体調をよく考えて、疲弊しない限度内において、引き続き一所懸命頑張ってください。


※※※※※


【コメント】


中小零細企業の就職氷河期世代社員に対して、上記の回答を伝えたら、悲しい表情になるでしょうね。
理想はそうなんだろうねと。


令和に入ってから、社員構造は大きく変わりました。


特に顕著なのが、35歳〜49歳が極端に少ないのです。
本来、その人達が行う実務を50歳〜55歳の人間が、自分の仕事にプラスして働いています。
(会社によって、年齢は微妙に違う)


おかげで、様々なパフォーマンスが下がります。
中には、上からの極端なノルマの指示により、不正を行う。


就職氷河期によって、採用の度合いが狂った。
そのおかげで、就職氷河期世代の初期の人間に大きく負担がかかっているのです。


疲弊しないようにというなら、従業員の世代構造の改善がまず先ではないでしょうかね。

Posted by kanzaki at 07:02
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