●シン・ロジカルシンキング(著:望月安迪)より
最後に、この謎めいた言葉で話を閉じるとしよう。
「ミネルヴァのフクロウは黄昏に飛び立つ」とは、 19 世紀ドイツの哲学者ヘーゲルが遺した言葉だ。
知恵の象徴であるギリシャ神話の女神アテナ(ローマ名ミネルヴァ) に仕えるフクロウを指す。
一日の終わりにさしかかる 黄昏(夕暮れ) 時に飛び立つ──。
「真の知は、すべてを経験した後に得られる」ということだ。
言い換えれば、知識や理解が完全になるのは、向き合ってきた出来事のすべてを経験し、自分の中で消化しきったときにこそ可能になるということだ。
ペダルをこぐだけでは自転車はバランスをとれない。
ハンドル操作だけでも前には進めない。
すべての技術が調和したとき、はじめて走り出すことができるようになる。
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【コメント】
ヘーゲルの著書『法の哲学』の序文に登場します。
ひととおりを自身で体験することでやっと、 知識としての体系化を作ることができる・・・そんなところでしょうか。
ひとおとり体験すると言ったって、これは大変。
混沌としたの中での行動です。
それを思うと、学生が授業を受けるのって楽ですよね。
席にさえ座れば、あとは先生が一定時間をかけて教えてくれる。
なんにも準備は不要です。
これが仕事となると、まず相手とアポを取らないといけない。
事前にアジェンダの作成も必要。
何時間もかけて、相手のところへ行くこともある。
そうやったところで、果たしてそれが100点の正しいことかなんて、誰も分かりません。
しかし、そういう事が出来なければ、進むことができないのも事実。
我々、フクロウは飛び立たないといけないのです。
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