2017年02月24日

「明窓浄机(めいそうじょうき)」とは?〜仕事のできる人の特徴として、デスクまわりが整理整頓されているイメージがありますが、私には無理です・・・

「明窓浄机(めいそうじょうき)」とは、学問をするのに適した明るく清らかな書斎のことです。


「明窓」は、明るい窓。
「浄机」は、清潔な机。


出典は、欧陽脩(おうようしょう)の「試筆」です。


明るい窓と清らかな机。
筆とすずり、紙、墨。
全て優れて良いものにこだわること、これが人生の楽しみだ。


この一節が由来となっています。


仕事のできる人の特徴として、デスクまわりが整理整頓されているイメージがあります。


ひるがえって、自分の事務所のデスクまわりを見てみますと、随分と雑多な気がします。
高級な文房具もありません。


一応、最悪な状態にならないよう、必ず帰る際は、すべての文房具・パソコン等を片付けます。
毎日リセットするだけ、まだマシなほうかもしれません。


もっとスマートで快適な職場環境にしたいものです。


※※※


清潔で整理整頓された職場。
そして、こだわりの文房具。


理想的な環境で働きたいものですよね。
しかし、ここでもネガティブな考えが発動してしまいます。


高級な文房具にあこがれはするのですが、仮に買ったとしても、傷がつきやしないかと、ビクビクしながら使ってしまいそうです。
買ってすぐに、ほんのわずかな傷がついてしまうと、死にたくなるほど落ち込みます。


そういったショックを軽減するため、普段は値段の安い2軍の文房具を使ってしまいます。
2軍なら良い方で、大抵は100均で済ませてしまいます。


結局、1軍選手は、ほとんど使わずにしまいこんでしまいます。
なんの為に、高いお金を出して買ったのか、意味が分からなくなります。
しかも、値段が高かったせいで、捨てるのにも躊躇してしまう。


高級なものをビクビクしながら使っていると、どうにも気持ちとモノがうまく馴染まない日々が続きます。
いつまでも、他人からの借り物というか、よその家にいるような落ち着かない感じ。


そもそも、そんな高級なものを自分が使うのは、おこがましいと思ってしまいます。
貧乏人が、貧乏な生活を続けて染み付いた心と体が、拒否反応を起こしてしまいます。
16年にも及ぶ、多額な奨学金返済がトラウマになっているせいかもしれません。


どうせ使わなくても、劣化してしまったり、時代に合わなくなってしまいます。
せっかく買ったのだから、どんどんボロボロになるぐらい使い切ればいいのにね。


そんな行動・考えの繰り返しで疲れてしまいました。
最近は、こだわりの商品を探して買うということもありません。
まずは、100均で探してきて、それで十分なら、そのまま使い続けます。
せいぜい、事務キチ、無印良品にある文房具クラスしか買いません。


奨学金は返済したから、借金やローンも無いし、お金自体を使わないから、生活に困っているわけでもない。
もう性格が、こういう感じに凝り固まってしまったようです。


高級なモノは買わない・使わないのは良いとして、せめて余計なモノを散らかさず、シンプルでスッキリした環境で穏やかに過ごしたいものです。

Posted by kanzaki at 22:27

2017年02月23日

「冬夏青青(とうかせいせい)」とは?〜「成長(変化)しないのは退化と同じだ」と安直に語る人に教えてあげたい言葉

昔から苦手な言葉があります。


「成長(変化)しないのは退化と同じだ」


この言葉そのものというより、この発言を声高らかに言う人が好きになれないのです。


世の中は、目立たずとも間違わず、コツコツと日々仕事をしている方々で成り立っているのです。
大きな改革を実際に運用するのは、間違いなくこの方々です。
そういう方々を否定するような雰囲気で語るから嫌なのです。


この言葉を軽々と用いる人には、「冬夏青青(とうかせいせい)」という言葉を教えてあげたいです。



【冬夏青青とは?】


「冬夏青青」とは、冬も夏も青々と茂るさまを表す言葉です。


一年中、常緑樹は、青々とした葉をつけています。
そこから転じ、どんなときも変わらない固い信念や、節操が固くつねに変わらないことをあらわす熟語です。


出典は、中国の書「荘子」です。


松やヒノキなどの常緑樹は、冬でも緑を絶やしません。
そこから、長寿や永遠性を象徴する縁起の良い植物として知られています。


緑を絶やさないからといって、樹木から葉がまったく落ちないわけではありません。
常緑樹が常に青くみえるのは、古い葉が枯れるのと同時に新しい葉が育っているためです。
頭から生えている髪の毛と同じです。


一見すると変わらず青くみえる常緑樹ですが、常に新陳代謝を繰り返しています。
同じように、一切の変化がない企業というものも存在しません。


冬夏青青の意味する「変わらない信念」は、言い換えれば、小さな変化を積み重ねた結果ともいえるのです。


端から見たら、平凡に見える私生活・仕事でも、それを毎日、異常がなく繰り返すには、小さな試行錯誤の繰り返しがあってこそです。
私は、そういう行動をきちんとやっている方々が好きです。


本当の変革は、冬夏青青の意味する言葉通りの姿勢なのだと思います。


現代で、大げさに「変革」とわめいている人は、単にコストダウン、従業員の給与ダウンしか目が向いていない人ではないかと思うのです。
近視眼ではいけないのは当然ですが、大局の見通し方というものを誤ってはいけないと思います。

Posted by kanzaki at 21:58

2017年02月22日

小説家・司馬遼太郎さんは、幼い頃から読書好き〜「司馬さんがある作品を書くと、関連分野の文献と資料が神田の古本屋街から消える」

小説家・司馬遼太郎さんは、幼い頃から読書好きでした。


中学校時代のこと。
授業中に先生に質問をしました。


「ニューヨークの名前の由来はなんですか?」


普段、あまり勉強もせず、先生と相性が良くないものですから、とても叱られてしまいました。


「地名に由来などない。お前はそんなことばかり考えているから、勉強ができないんだ」


放課後、司馬遼太郎少年(本名・福田定一)は、図書館へ行って調べてみました。
あった。
ちゃんと、名前の由来があったのです。


少年はふと、気づきました。


「そうか。本を読めばわかるんだ」


それからというもの、毎日放課後は図書館へ通うようになりました。
そして、古今東西あらゆる本を読みあさったのです。



高校になっても読書好きは変わりません。
ロシア文学や司馬遷の「史記」などを愛読しました。



戦後の混乱期、ようやく見つけた職が、小さな新聞社でした。
そこは、まもなく倒産。
次に、産経新聞へ入社しました。


新聞社の給料では、欲しい辞書も買えませんでした。
そこで、懸賞小説へ応募して入選しました。


後に、伊賀の忍者が秀吉の暗殺を企てる「梟の城」が直木賞受賞。
以後、新聞社を退社し、作家業に専念しました。


司馬遼太郎さんは、作品を書く際に調べる量がとにかくすごいのです。


「司馬さんがある作品を書くと、関連分野の文献と資料が神田の古本屋街から消える」


といわれるほど、小型トラックで膨大な量の文献と資料が大阪まで運ばれてきました。


※※※


膨大な資料を研鑽し、多くの正確な知識を身に着けた人は、やはり説得力のある仕事をしますよね。


司馬遼太郎さんは、最初からその作品に関する知識があったわけではありません。


有名な「竜馬がゆく」は、4年にも渡って産経新聞に連載されました。
実は当初、坂本龍馬にはあまり関心がなかったそうです。
しかし、資料を調べていくうちに、倒幕の武士の中にあって、その豊かな計画性に惹かれていったのです。


読書好きという下地があったからこそ、多くの大作を書ききることができたのでしょうね。


若い頃、私も読書が好きでした。
ある時を境に、「本」の匂いや埃などに、アレルギー反応を示すようになりました。
花粉症と同じような症状になるのです。
だから特に、図書館に古くからある書籍や、古本屋の書籍を読みにくくなったのです。


ところが、電子書籍端末「kindle」を購入してからは、そういうアレルギー反応とは無縁になりました。
また、目が悪くなって、細かい文字が読みにくくなったのですが、電子書籍は文字を拡大できるから助かります。
おかげで最近は、読書ばかりです。


歳をとってからの読書は、人生になにか影響をあたえるとか、生きる指針になるとか、そういうものとは関係ありません。
しかし、確実に自分の心に栄養が行き渡るのは実感できます。

Posted by kanzaki at 22:59