2024年04月21日

映画『こころのふた 雪ふるまちで』の感想〜新潟市が舞台の作品は滅多にありません

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●「こころのふた 雪ふるまちで」オフィシャルサイト


・監督:北川瞳
・脚本:高石明彦
・出演:小越春花、今森茉耶

【あらすじ】

若手俳優の発掘・育成と地方創生を目的とした「私の卒業プロジェクト」の第5期で製作された劇場映画。
新潟を舞台に、高校を卒業していく若者たちが踏み出す一歩を描く青春群像劇。


それぞれ人生の岐路に立つ若者たちは、卒業を前に各々の悩みと向き合い、一歩前進していく。


出演は新潟のアイドルグループ「NGT48」の小越春花、「ミスマガジン2023」グランプリの今森茉耶ほか。

2024年製作/120分/G/日本



NGT48・小越春花、今森茉耶らが出演する第5期 映画『こころのふた〜雪ふるまちで〜』予告編


※※※


【感想】


若くて顔面偏差値が高い人ばかりの作品です。
多分、そこらの有名な映画作品よりルックスは良いです。


登場人物たちが、高校生も大人も、ものすごくまともな考えで好感が持てました。


若い人ばかりですが、テンションははしゃぎすぎず、暗すぎず。
TVドラマ「silent」ぐらい。
昭和や平成初期のようなドロドロ、頭おかしい行動が無いのは良いと思います。


地方人口の減少、卒業後の就職、いろんなことを描いていました。


新潟駅が改装中だからか、新潟駅は出てきません。
繁華街である古町(ふるまち)と万代シテイが中心。
金属加工の街である燕市も登場しています。


少なくとも出演者の俳優全員が、出て悪い思いはしない内容だと思います。
変な人間はいない。
割と等しく各登場人物を描いており、誰かに偏ることもありません。


冬の撮影(?)なので、青空がひとつもないところが、ある意味で新潟らしいです。


ただ、殆どのエピソードで恋愛を絡めているのですが、ちょっと多すぎな感じはしました。
今はそこまで恋愛体質な人はいませんから。


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私が観てきた映画で似たテイストだと、「あしやのきゅうしょく」かなと。
芦屋市の市制施行80周年記念映画。


その街の特徴やアピールしたいことが盛り込まれている。
そして、県や市、地元企業が協賛しているので、クレイジーな内容や登場人物は無い。
そういう、ある意味「あしかせ」があると、監督が暴走しないので良質な作品が出来上がります。


●映画『あしやのきゅうしょく』公式サイト



映画『あしやのきゅうしょく』予告編


●映画『あしやのきゅうしょく』の感想〜兵庫県芦屋市の自慢のひとつ「学校給食」の取り組みを描いた作品


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若い俳優さんの育成と、地方創生を軸にした映画シリーズです。


劇中、高校3年生の主人公たちはみんな、卒業後は就職する人物ばかりです。
(中国の大学へ留学する人物などはいます)


地元アピールが必要ですから、そうなりますよね。


地元の大学や、東京の大学へ進学するという人物がいません(いたかもしれませんが、それは僅かで殆ど描いていない)。


私は大学に進学し、進学のために他県で一人暮らしをしました。
だから劇中、地元企業に就職のために見学に行くとかそういうことをしたことがありません。
劇中のそういうシーンは新鮮でした。


そういう経験が無いから、卒業後に就職するという高校生たちが、ものすごく考えがしっかりしているように感じました。
私は特になりたい仕事とか無かったし、進学校だから大学へ行くというだけで、何も考えていませんでしたから。


新潟市が舞台の映画作品は滅多にありません。
そのせいなのか、出演陣のファンなのか分かりませんが、小規模作品にも関わらず観客は多かったです。

Posted by kanzaki at 10:59
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