2025年04月30日

劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像(せきがんのフラッシュバック)』の感想〜毛利小五郎は眠らない

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●劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』公式サイト


監督:重原克也
原作:青山剛昌
脚本:櫻井武晴
声優:高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也


【あらすじ】

長野県・八ヶ岳連峰の未宝岳。
長野県警の大和敢助は雪山である男を追っていたが、男が放ったライフル弾が左眼をかすめ、同時に起こった雪崩に巻き込まれて負傷してしまう。
それから10カ月後。
敢助は、天文台の施設研究員が襲撃された事件の捜査のため現場へ駆けつける。
しかし、天文台の巨大パラボラアンテナが動き出すと、雪山の事件で負傷して失明していた敢助の左眼が、なぜか激しくうずくのだった。
そしてその夜、毛利探偵事務所には、小五郎の警視庁時代の同僚だった「ワニ」と呼ばれる刑事から電話が入る。
ワニは未宝岳で敢助が巻き込まれた雪崩事故を調査しており、事件ファイルに小五郎の名前があったというのだが……。


2025年製作/110分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2025年4月18日



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【感想】

控えめに言って最高傑作。
さすが、ドラマ「相棒」や「科捜研の女」のメインライターだった櫻井武晴さんが書いただけのことはあります。


面白かった作品って、映画が終了して照明が明るくなると、客席がものすごくざわつきます。
今回のコナン君もそうでした。
それどころか、ロビーまでほぼ、コナン君の話題でみんな語らっています。


グッズも昨年より多かった印象。
あれもこれも買ったら、映画のチケット代より高くなりました・・・・・・。



灰原推しなので、2年前に「黒鉄の魚影(サブマリン)」を映画館で観ました。
コナン君の映画を映画館で観たのはこれが初。
こちらも、櫻井さんが書いた脚本だけあってとても良かったです。
ドラマで慣れ親しんでいるせいか、やはり櫻井さんのストーリーが肌に合うのでしょう。


今年は、長野県警や警視庁、公安の面々が中心。
警察組織の内側を描いた作品といえば、ドラマ「相棒」もそうですよね。


ほぼ、警察関係の登場人物だけで話しが進みます。
大人ばかり。
大人のキャラ、しかも警察の人達だからまともな人物たちによる会話。
おかげで、観客の大人が観ても違和感がありません。
ミステリー系2時間ドラマのよう。


今回登場しているキャラクターは、殆ど知りません。
けれど、TV板を観ていなくても違和感なく楽しめました。
それぞれのキャラクターの描き方が上手なのでしょう。


テレビドラマのように、ちゃんと推理や伏線を用意し、ミステリーとして王道。
おっちゃんがかっこいい。
眠らずに、事件に対して鋭く切り込んでいきます。
昨年と違い、そんな中でもコナン君がちゃんと主役らしい動きもしている。
そして、私の推しキャラ・灰原も意外な形で活躍(さすが科学者という感じ)。


そのうえで、映画館の巨大なスクリーン映えする大掛かりな仕掛けもたっぷりあります。
普通なら、推理によって犯人逮捕で終了しそうなところを、カーアクションやSFチックな巨大メカニカルギミック、そして派手なアクション!
それを日本映画で成立させるには、確かに実写よりアニメのほうが良いのかもしれません。
舞台になった天文台へ、実際に行きたくなりますよ(こういう使い方があったのかと驚き)。


コナン君の映画は、これだけ大ヒットする作品を毎年公開しているのが凄い。
しかも、入場者特典商法を一切していない。


来年の予告で、「海賊」というキーワードがあったような。
一体、どんな内容なのか楽しみですね。


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Posted by kanzaki at 2025年04月30日 06:18