2004年04月10日

なかにし礼さん【2】

前回の続きです。

CM明けに、アンケートの時間となりました。
会場の観客100名が、ボタンを持っていますので、該当者が一人になるような事をゲストの人が云うコーナーです。

なかにし「今回の新作『さくら伝説』は、大学教授が若い子にのめり込んでいくお話しです。(お客さんの方へ笑顔を向けながら)是非、読んでね。・・・不倫をしている人いる?」

アンケートの結果は8人でした。
不倫という背徳感が良いのでしょうか?
私には理解できませんが。

タモリさんは、小説「さくら伝説」の表紙の絵に興味がありました。
そこに描かれていたのは、画家の横尾 忠則さんが描かれた「Y字路 」でした。
タモリさんは、雑誌で見て以来、とても好きになったそうです。
なかにしさんに、横尾さんへ宜しくお伝えくださいと云っていました。
本当に会いたいんだろうなあと云うのが、画面から伝わります。

さて、この「Y字路」シリーズをみなさんはご存知でしょうか?
横尾さんが描く「Y字路」シリーズは、夜の街路で、ご自身がフラッシュを焚いて撮影した写真をもとに描いたものです。
中心になる正面の街角と左右の街路の近景はフラッシュを浴びて比較的明るく、そして2本の分かれ道の先は暗い絵です。
人生や運命の分岐を暗示する三差路を描いた絵画「Y字路」のシリーズは好評を博し、後年、月影に照らされるY字路、雨の夜のY字路、夕暮れのY字路、晴れた昼間のY字路、花咲き乱れる春爛漫のY字路、紅葉のY字路など様々なバリエーションへ展開しております。

ご興味のある方は、JDNのサイトをご覧ください。
JDNレポート「横尾忠則 森羅万象」
http://www.japandesign.ne.jp/HTM/JDNREPORT/020925/yokoo/index.html
上記作品紹介の「18 Y字路 ― 暗夜光路」「19 Y字路、ふたたび」が「Y字路」シリーズです。 

なかにしさんご自身も、この絵が気に入って、横尾さんに表紙と挿絵を依頼したそうです。
そしてタモリさんへ「(好きなもの等の)共通点が多いなあ」と云って、タモリさんを気に入ったみたいです。

最後にお友達として、泉ピン子さんを紹介して終わりました。

私が、なかにし礼さんを知るきっかけとなったのは、NHKの朝の連続テレビ小説「てるてる家族」でした。
以前、このドラマについて書いた事もあります。
詳しくは下記をご覧ください。

「泣かさずに泣かす演出-てるてる家族(November 10, 2003)」
http://kanzaki.sub.jp/archives/000023.html

その後、映画「赤い月」の公開でも名前を聞き、「なかにしさんって、どんな人なんだろう・・・」と思いました。
たまたまテレビを見ていたら、なかにしさんが出演されているのを発見したのですが、既に番組は終わりかけだったので、じっくりとお話しを聞くことが出来ませんでした。
残念がっていた数日後、「笑っていいとも」へ出演すると知り、今度は最初から見ることが出来ました。

文化人へのインタビュー番組は数多くありますが、楽しく広範囲に渡ったお話しを聞ける技術を持ったインタビュアーというのは、なかなかいません。
大抵は、型にハマッタ内容ばかりを聞き、インタビューを受ける側の作品宣伝で終始してしまうことが多いです。
一番良いのは、「知的要素を兼ね備えたお笑いの人」がインタビュアーになることだと思います。
お笑い・・・喜怒哀楽という感情の中でも、相手を笑わせるのは本当に難しいことです。
下品だったり、誹謗中傷を扱った笑いの人ではいけませんよ。
ちゃんと頭の中で言葉を組み立てて話せるお笑いの人じゃないと、インタビュアーは勤まりません。
タモリさんはその点、非常に素晴らしい才能の持ち主ですよね。
若手のお笑い芸人に対する扱いは、ワザとなんでしょうが、視聴者がムカつくような接し方をしていて、すぐにチャンネルを変えたくなるのですが、こういった文化人相手にお話しする際は、品位を保ち、相手を立てて話すので好きです。
15分程度の短い間に、創作方法とか、視聴者が知りたい事を聞いてくれて、非常に嬉しかったです。
文化人の人も、タモリさんとだと、いつもと違って素顔を出してくれますね。

また誰か、タモリさんと文化人との対話を聞きたいなあ。

Posted by kanzaki at 2004年04月10日 07:00 | トラックバック (0)
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