スペイン料理についてのお話し。
フランスの国境を越えたところに「エル・ブジ」というお店があります。
アメリカ、日本など、世界中の雑誌で紹介された有名なところです。
バルセロナの音楽プロデューサー、ジュリ・ソレールさんと、オーナーシェフ、フェラン・アドリアさんが共同経営しているのですが、そのお店の特徴はなんといっても、その斬新な料理。
30品目以上にも及ぶ、小さなスプーン程度の大きさの料理が、次々と出てきます。
例えば、海老の串刺しがあります。
海老の頭と、海老の身が刺さっています。
その串はスポイトになっていて、濁った赤いソースが入っています。
頭と身を口に含み、そのスポイトの先を口の中へ向かってジュッと押して、一緒に食べるのです。
お次は、玉ねぎの天ぷら。
日本ならば、天つゆが入った器が一緒に添えられているかと思います。
しかしこのお店では、醤油にゼラチンを加え、泡にしたものが添えられているのです。
(食べる前に、熱いフォンをかけます)
他には、フォアグラを凍結乾燥させてパウダー状にして、熱いコンソメスープで食べるものなんてものまであります。
いろんな食材をただそのまま提供するのではなく、分解したり、再構築する料理です。
そんなバラエティーに富んだ料理が、少しずつテーブルに出てきます。
小さな子供達が、オモチャや機械を分解しては、また作り直すのに似た感じがしますね。
その中から、独創的なイメージが生まれてくる。
私のサイトも毎日、少しずつ、いろんな内容の文章を書いています。
一つの記事の分量はほどほど。
そして、ジャンルはバラバラ。
共通しているのは、書いている人物が神崎という事だけです。
文章というのは、表現手段の中でも一番シンプルで、尚且つ、情報量の密度が濃いものです。
私は世界中で起きている様々な事象を文章という形に分解・再構築してお伝えしたいと考えています。
更に欲を云えば、そういう事象を生み出した人々の息遣いまで感じてもらえるような表現者になりたいなあ。
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