2004年02月29日

ゼブラーマン【1】

おとといのセーラームーンは、亜美ちゃんの「ダークパワー メイカップ!!」が凄かったなあと思う神崎です、こんばんは。

今年の日本映画なのですが、やけに特撮が多いように思いませんか?
現時点で分かっているだけでも、「キューティーハニー」「キャシャーン」「デビルマン」「仮面ライダー剣」等が名を連ねています。
それも、チビッ子の為というより、20代以上の大人の為の映画という感が強いですよね。
出演者も、有名どころ、今時なイケメンのオンパレード。
最近は大の大人が、日常の会話の中に特撮の話しをしていても可笑しくない今日この頃です。
きっとこれは、「仮面ライダー」のヒットが大きいと思います。
平成のライダーは、設定も緻密で、謎を幾重にも包んだストーリー。
キャラクター設定も、ただの正義のヒーローだけが登場している訳ではありません。
ライダーのくせして、ファミレスの客達を人質に立てこもるような奴もいました。
ここを読んでいる人達なら分かりますよね?
イライラしながら、ペヤングを食べている人です(お
もともと、小さい時に特撮を見て育っているから、そういう内容に対して抵抗感はなかったんですよね。
それがここまで認知されるようになると、大人に成長したからといって、特撮を恥ずかしいものと否定する必要もなくなりました。
海外のSFだって、ある意味特撮です。
しかし、日本の特撮はちょっと違いますよね。
何というか、生活密着型?な感じです。
予算を海外の映画のようにかける事もできないし、しかも登場してくるアイテムをチビッ子や大きなお友達に売らなくはいけない。
そこで何とか工夫しようと、ストーリーや出演者に気を配り、「ヒーローを遠い偉大な憧れの存在」ではなく、「自分と同じような悩み、苦しみを持った等身大のヒーロー」を生み出しました。
ここが海外のSFヒーローものと大きな差だと思います(大昔、「アメリカンヒーロー」という、日本っぽい親近感の沸くものもあったけれど、あれは例外)。

2004年の2月、日本に新たな生活密着型のヒーローが誕生しました。
「ゼブラーマン」です!
監督は「牛頭 GOZU」等の三池さん、脚本は「木更津キャッツアイ」等のクドカン。
そして主演は、この映画が主演映画100本目となる哀川翔さんです。
哀しい川を翔ぶ男・・・・・・それが哀川翔!
Vシネのヤクザものが多い哀川さんが、何ゆえ記念すべき100本目に特撮を選んだのか不明ですし、今までの出演映画を好きだった人には幻滅感もあるかもしれません。

主人公は小学校の先生なのですが、生徒の誰からの信頼感もありません。
家族もバラバラで、妻は不倫、娘は援交、息子は自分の為にイジメられている。
唯一生きがいにしているのは、自分が小さい頃に見ていた特撮ヒーロー「ゼブラーマン」の衣装を自分で作り、それを着て家の中でコスプレをすること。
ミシンでゼブラーマンの衣装を縫いながら、テレビで放映している「放射能戦隊アレクサンダー」を見ている、とても情けない格好が、今までの哀川さんからは想像できませんよね。

しかし、こんな情けない主人公が「夢を信じれば飛ぶことだって出来る」という言葉を胸に、だんだん本物のヒーローへ成長する姿は、熱いものを感じさせてくれます。
今まで、哀川さんに対してさして興味も無かったのですが、これからは「アニキ」と呼ばさせてもらおうと思います。

ここまで特撮が認知されてきたとはいえ、トレンディ俳優が登場する映画でもないし、ある意味、過去の特撮パロディをみんなで笑おうという雰囲気のある映画です。
とても劇場公開したところで、893の親子連れと、特撮ヲタぐらいしか見に行かないだろうと思っていました。
私は夜9時から上映のレイトショーを見に行ったのですが、「そんなに人もいないだろうから、気軽でいいなあ」と軽い気持ちで劇場へ。

私の行ったところは、シネコンなので、それほど巨大な会場ではありません。
しかし、そこの映画館の3番シアターでの上映です。
ロードオブザリングに継ぐ気合の入れよう。
そうなんです。
実はその上映される数分前、お客が続々と入場してきて、公開から2週間も経った夜の上映なのに、館内は満員になっていたのです。
しかも、20代の若くて、とても特撮なんて見なさそうな綺麗系の女の子が7割以上を占めていました。
残りは、その連れの男の子とかで、特撮ヲタとか、893なファミリーは皆無でした。
ど、どうしたんだ?
時代は、哀川翔なのか?
そんな驚きを覚えながら、館内のファーストフード店で買った爽健美茶とフライドポテトをほうばっていました。

「白黒つけるぜ!」とばかりに、新たなるヒーローの映画が開始されました。


次回へ続きます。


「ゼブラーマン」というタイトルを見たとき、「ゼンラーマン」に見間違えた人がいたら、その人はある意味、神。
さっさと劇場へお逝きなさい。

Posted by kanzaki at 2004年02月29日 21:20
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