●『自らをマネジメントするドラッカー流「フィードバック」手帳』(井坂康志, フィードバック手帳研究会 著)より
※ピーター・ドラッカー:
東西冷戦の終結、高齢化社会の到来、知識社会への転換といった社会の根源的な変化をいち早く示した現代社会最高の哲人であるとともに、マネジメントの体系を確立し、「分権化」「自己目標管理」「民営化」「ベンチマーキング」「コアコンピタンス」などマネジメントスキルのほとんどを生み出したマネジメントの父である。
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【ドラッカーの助言:外に出る、そして見て聞く】
現代はインターネットが発達し、情報の収集が容易になっています。
確かに交通情報やイベント情報など、知っているとすぐに役立つ情報はたくさんあります。
しかし、致命的に欠落している情報があります。
それは「あなた自身の情報」です。
残念ながら、いくらネットを検索しても、「あなたが明日、何をすべきか」は教えてくれません。
「あなたがどんな人で、何が強みで、どうすれば世に貢献できるか」も、教えてくれません。
あるいは、「あなたにとっての本当の顧客はどんな人たちで、何を本当に望んでいるのか」も、教えてくれないのです。
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このような本当に必要な情報は、どうやって得るのでしょうか。
ドラッカーはこう言います。
「自分で外に出て、よく見て、耳を澄ませることによってしか得られない」
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これは、ドラッカーのマーケティングの基本中の基本でもあります。
顧客のところに行って直接聞け。
これがいちばん早くて正確だからです。
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世界中のあらゆる人から学ぶことができる、簡単な方法をご存じでしょうか。
この方法により、「教えるつもりのない人」からさえ学ぶことができます。
人の話にひたすら耳を傾けることです。
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ひたすら耳を傾けるとは、自らを「多様性の原理で養う」こと。
言い換えれば、「健全な葛藤」を引き込むことです。
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専門家同士のネットワークほど、役に立つものはありません。
そして幸運なことに、世の専門家は、関心を持ってくれる人に対して思いのほか寛容なものです。
「私は知りません。教えてください」と、思い切って扉を叩いてみることです。
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ドラッカーが私に直接教えてくれたことを、あえて一言で要約します。
十分に耳を澄ませ、十分に自らの目で現実を見て、それから自分の頭で考えなさい。
私のインタビューは「情報技術が社会をどう変えるか」というテーマでしたが、彼がそれについて語ったのは、ほぼ右の一文に尽きてしまうように思います。
現実をありのままに知覚し(フィード)、自らの行動に立ち返る(バック)。
これが「フィードバック」の本質でもあります。
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【コメント】
自分で考えて行動し、わからないことは人に聞く。
シンプルだけれど、これがまさに王道、正解だと思います。
自分の仕事の方法がそれなので、実感できます。
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