2018年04月15日

NHK連続テレビ小説『半分、青い。』が面白い〜「想像の翼」を広げる主人公は観ていて心が安らぐ

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青空が半分しか見えない。

雲の切れ間から、半分も青空が見える。


同じ事象でも、受け手側の捉え方で、幸せ度はまったく正反対になります。



●NHK連続テレビ小説『半分、青い。』
https://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/index.html


NHK連続テレビ小説『半分、青い。』が面白いです。


普通、朝ドラ初週の幼少編は、面白くないことが多いです。
主人公は明るく元気過ぎて、トラブルを起こすという、「はい、はい、テンプレ、テンプレ」だからです。
けれど、このドラマの場合は、幼少編が終わってほしくないとさえ感じました。


このドラマの場合、子どもたちが大人びているのです。
方言のせいなのか、女の子でも、大人の会社員みたいな話し方をします。
話し方だけではなく、相手のことを気遣うのもいい。
主人公は、自分の名前のことでからかわれてトラブルを起こすのですが、絶対にお母さんに理由を言わない。
自分の名前を考えてくれたのが、そのお母さんだから、悲しい思いをさせたくない。


幼なじみの律は、自分は主人公のヒーローであり続けたいと思い、陰ながら見守ります。


このドラマ、誰一人、悪者が今のところいません。
最近、精神的に悪役な人間が出てくる作品を受け付けなくなった自分には、みんな温かい登場人物だらけで、居心地が良いです。


登場人物の名前を最初から覚えられたのも、私には珍しいです。
主人公の鈴愛(すずめ)、律(りつ)が生まれる前からドラマが始まり、名付けの理由までドラマ内で語っているからでしょうか。


主人公たちは、「想像の翼」がすごいです。
情報過多な現代は、既にあるものをいかに使いこなすかが重要。
しかし、ドラマ内の時代は、まだ技術や情報が中途半端な時代だから、「無ければないで、自分で工夫する」ということが出来た時代です。


ものすごく糸の長い糸電話で、死んだおばあちゃんと、元気が無いおじいちゃんが話せるようにしたいとか、そういう思いやりと創造性にとんだ姿がいいです。


主人公と私自身の生きた時代が同じなのも楽しい。
その時代にあったよねえというものが、いくつも出てきます。


歌番組を録音するため、ラジカセをテレビの前において録音開始。
しばらくすると、遠くからお母さんが大声で呼んできて録音失敗。
誰もがあったエピソードです。
時が経つと、そのお母さんの声の方が貴重になるのですよね・・・。


口裂け女、チラシの裏の白い面で落書き、遠足が中止になるか朝の打ち上げ花火で伝達・・・どれも懐かしいです。


主人公は片方の耳が聞こえなくなります。
2週目は、そのお話しが中心になります。
悲しいお話しなのですが、周囲の温かさを感じられるお話しでもあります。


このドラマは、主人公が一大発明を成し遂げるまでの姿を描くオリジナル作品。
原作や実在人物のモデルが無いので、視聴者はラストを分かりません。


「あまちゃん」以降、全話を視聴した作品はありませんでしたが、このドラマは完走できそうな気がします。
いつも、帰宅してから録画したものを視聴。
この2週間で、完全に私の心のオアシスになっています。

Posted by kanzaki at 2018年04月15日 14:15