2004年05月17日

庵野秀明 in トップランナー【1】

さあ今日から新シリーズ。
今回は、毎週日曜日 夜7時よりNHKで放映中の「トップランナー」より、映画監督 庵野秀明さんです。
一癖も二癖もあるこのお方。一体、どんなお話しが聞けるでしょうか?

ナレーション「トップランナー。今夜は、映画監督 庵野秀明が登場」

庵野(番組のハイライトシーン)「現場で一番大切にしていたのは、"心意気"みたいなものですね。お客さんに見せたいものは、現場の心意気」「この心意気を見よ!」

ナレーション「アニメに実写にジャンルを超えて活躍する庵野監督が、その創作秘密と熱い胸の内を語ります」

画面には、監督が携わった番組、「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」「キューティーハニー」が映し出されています。
番組オープニングタイトル終了後、庵野さんのドアップ。
観客の盛大なる拍手の中、扉を開き、スタジオのセットへ入場。
円周型に配置された観客席。その中央、赤い円形のセットの上に、椅子とテーブルが設けられています。
左側に、MCを勤める本上まなみさん、武田真治君、右側に庵野さんが座ります。
両者が椅子に座ってトーク開始です。

本上「庵野さん、立派な耳ですね」

武田「そうですね」

庵野「ありがとうございます。あまり金持ちには、なんないですね」

本上「あれ?」と笑い。

本上「凄いシックなファッションですね」

"ですね"の部分は、武田君と一緒に云います。
庵野さんは、茶色のスーツに身を固めて、丸いメガネをかけ、髪は後ろに流して富士額を出し、口ひげを蓄えています。
MCのお二方は、黒で統一された夏らしい服です。

本上「実は私、"はじめまして"ではないんですよね」

庵野「ええ、ないんです」

本上「お、覚えてらっしゃる?」

庵野「ええ、覚えています」

本上「凄い! あのですね、"とり・みき"さんと云う漫画家の方の忘年会で向かい側の席だったんですよね」

庵野「ええ。テレカいただきましたよね?」

本上「(照れながら)すみません」

武田「(本上さんに向かって)何のテレカ?」

庵野「水着のテレカを2枚いただきました」

武田「(本上さんに向かって)マジで? (庵野さんへ向かって)あの一枚、いただけません?」

本上「いやいや・・・」

庵野「大事にとってありますから」

本上「(笑いながら)ありがとうございます。武田君も実は・・・」

武田「そうなんですよ。同じ映画に出て、共演という形で・・・」

庵野「ええ」

本上「それは俳優さんとして参加されたんですよね。もちろん」

庵野「(笑いながら)ええ、出演です。役者になったんです」

本上「結構、多いですか?」

庵野「石井さんぐらいです、使ってくれたの。石井さんのは、2本連続ですね」

本上「おお」

庵野「すっかり、常連役者の仲間入りにさせてもらおうかと」

本上「かっこいい(笑)」

画面下にテロップ「庵野秀明 山口県出身 43歳。アニメーターを経て、アニメ・実写の監督に。"新世紀エヴァンゲリオン""ふしぎの海のナディア"など、ヒット作多数。俳優として 石井克人監督の"茶の味""ナイスの森(映画)"に出演の経験も」

本上「この番組に出演していただく為に、かなり前からオファーをしていたみたいなんですけれども、ず〜と断り続けられて、今回やっとという感じで」

庵野「ええ。已む無しに・・・」

本上「已む無しに(大笑い)」

庵野「別にトップでも何でもないのに、何でトップランナーと云うタイトルに出るんだろう・・・」

本上「いや・・・」

庵野「出たくないと思ってたんですね」

会場の笑い。

本上「えっ、それは・・・でも、トップですよね?」

庵野「いえ、トップじゃないですよ。見た目がそう見えたのならば、それは"周回遅れ"なだけです」

本上「周回遅れ?(笑)」

庵野「周回遅れでトップに見えているだけです」と強く頷く。

武田「それ・・・マネしていいですか?」

他二人の笑い。

武田「どっかで持ち上げられたら、"勘弁してください。自分は周回遅れなんです"」

本上「マジで?」

武田「かっこいいですよね」

ここで画面が変わり「introduction anno hideaki」のテロップ。
後ろに、庵野さんの監督業の姿。

ナレーション「本日のゲストは、映画監督 庵野秀明さん。常に新しい挑戦を続ける映像界の鬼才です」

ここで、1984年作「劇場版 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」の映像が映し出されます。
宇宙から放たれた無数のビームの光が、ロボット形態になったマクロスの両肩部から伸びている棒状のパーツを貫いて破壊し、大爆発が起きています。

ナレーション「庵野さんがプロの世界に足を踏み入れたのは、大学時代。アニメーターとして戦闘メカや爆発シーン等、数々の名場面を描いてきました」

ここで、1995年作「新世紀 エヴァンゲリオン」の映像が映し出されます。
「第拾六話 死に至る病、そして」の1シーンかと思われます。
第3新東京市の中を銃を握り締めて移動するエヴァ初号機。
第12使徒レリエルをビルの陰から発砲。
しかし、ディラックの海と呼ばれる虚数空間に引き込まれるエヴァ。

ナレーション「そして、アニメ監督として大きな注目を集めた一作が、"新世紀 エヴァンゲリオン"。アニメファンだけでなく、日本中を巻き込んだ一大ブームとなりました」

2000年作「式日」の雨の中、傘を刺しているシーン。
2004年最新作「キューティーハニー」で、ハニーが必殺武器のブーメランを放つシーン。

ナレーション「アニメと実写。そして人間の内面と向き合う作品。娯楽性にとんだ作品。垣根を越えて見るものの心を掴む・・・それが監督 庵野秀明の魅力です」

今日はここまで(本放映のまだ5分程度・・・)。
初回最後は、庵野監督に関係するサイトのご紹介をしましょう。

「ふしぎの海のナディア」(NHK教育テレビ 毎週水曜日19時より再放送中)
http://www3.nhk.or.jp/anime/nadia/

「新世紀エヴァンゲリオン」
http://www.gainax.co.jp/anime/eva/index.html

「キューティーハニー」(2004年5月29日より劇場公開)
http://www.cutiehoney.com/

そして「庵野秀明 公式Webサイト」
http://www.gainax.co.jp/hills/anno/index.html

本編中で語られていた、"とり・みき"さんについては、こちらで。
「日本SF作家クラブ」
http://www.sfwj.or.jp/member/TORI-MIKI.html

この続きは、また次回へ。

Posted by kanzaki at 2004年05月17日 07:00