前回の続き
ナレーション
「ゲストのお気に入りをランキングする"favorite5"。
布袋寅泰さんのテーマは、"my best scene"。
俳優として出演した作品から、お気に入りの場面を選んでくれました」
第5位
「新・仁義なき戦い。」
→豊川悦司と初めて出会うシーン
第4位
「赤い月」
→銃撃戦で敵の銃撃を受けて戦死するシーン
第3位
「缶コーヒーのCM」
→永瀬正敏を追いながら、赤いレーザー光線を発射するシーン
第2位
「SF サムライ・フィクション」
→キル・ビルにも影響を与えた映画のタイトルバック
本上
「それでは第1位を発表してください」
布袋
「はい。"新・仁義なき戦い。"という映画の中にですね、豊川君が演じる甲子男という男と最後、クライマックス迎えて、僕は結局、相手方に撃たれて死んでいくシーンがあるんですけれど。
豊川悦司との出会いは僕にとって凄く大きくて、いろんな出会いがありましたけれど、あいつは俺と背の高さも一緒、歳も一緒だし、どことなく似た者同士のところもあって・・・。
あのシーンを演じているときに、文字通り最後のシーンでしたから、このシーンが終わると、この映画の撮影が終わる。
豊川と出会って、役の中での豊川とも別れるシーンだったから、なんとなくこう、絵的にというよりは、なんか心に残るシーンですよね。
役者としての自分を全く認めていないし、非常に照れくさいし・・・。
いつも聞かれるんですよ。
"役者としての自分をどう思いますか?"ってさ。
例えば、ギターで自分が100%自信を持っているとしたら、役者をやっている時は、1%も満たない。
ギターリストとしての自信をスクリーンへぶつけるしか無いわけだから・・・」
その後、special live2 が始まりました。
ライブ会場の模様を映しています。
ステージには、布袋さんともう一人の人(programer 岸 利至さん)が登場します。
二人はステージ中央に設けられたキーボード、音楽用の機械の前に座ります。
布袋
「みんな今日はね。せっかく、トップランナーに呼ばれたっちゅうことで、ギターを弾くのも面白いんだけれど、たまにはちょっとこう・・・普段、テレビでやらないことをみんなの前でやろうよってんで、だったらこう、いつも岸と一緒に曲を創っているんだけど、みんなの前でこう、曲を創っている作業を・・・」
観客の「おおおお」と云う大声と拍手。
布袋
「どうせだったら、みんなも参加してもらって、一緒に創っていこうかなと思っとります。はい」
テロップ
『srep1 曲のベースとなるリズムを決定』
布袋
「まず、ループを二つ用意してあるんで、それをみんなに選んでもらいたいんだけれど・・・AかBか?
ひとつ、みんなの好きの方を聞かせて欲しい。
じゃあ、岸君の方から・・・」
岸
「はい。一個目・・・」
岸さんが機械のスイッチを入れると、音楽が流れます。
布袋
「これは思わず、腰が動くタイプの・・・(岸さんと二人笑う)」
布袋
「じゃあ、ループ2」
岸
「はい」
先ほどとはニュアンスの違う曲。
布袋
「はい。これはどっちかというと、メロー系?
ちょっと優しい感じのループ。
どっちがいいですかねえ
じゃあ、1番の方が好きな人、手をあげて」
観客は「はーい!」と大声を出して挙手します。
ちなみに会場の多くは男性です。
次に2番が好きな人を挙手させます。
後者の方が若干多いかな。
布袋
「みんな、こう見えて、ロマンチストなんだねえ」
会場、爆笑。
布袋
「じゃあ、2番でいきましょう。
でー、ループだけじゃ面白くないんで、音楽には一応、コードというのがあります」
テロップ
『srep2 コードを選択して曲の進行を決定』
布袋
「みんな知っているか分からないけれど、我々は、ドレミファソラシドをCDEFと云う、そういう英語で呼びますけれど、そのコードをみんなに選んでもらって、そのコードで俺が創ろうっていう感じにしようかな。
じゃあ、並べてみたい人」
多くの観客が大声を上げて挙手します。
布袋
「それじゃあ、そこの日本一かわいい女の子。
(氏名されたと勘違いした子に)君じゃないよ(笑)」
みんな爆笑。
女性がマイクを持って発言します。
女性
「EとGとCとA」
布袋さんは、紙にそれをメモします。
布袋
「これに俺の好きなニュアンスを足して、やりたいと思います。
ちょっと待ってね(笑)」
テロップ
『srep3 コード進行に合わせ、バックトラック作り』
布袋さんがキーボードを弾き始めます。
ステージ後ろの二つのモニターに、布袋さんの動く指が映し出されます。
布袋
「O.K。(岸さんの方を向き)じゃあ、キーボードいきますか」
岸
「はい。一小節前から・・・」
キーボードの音に、バックの音楽が重なったのですが、布袋さん失敗したみたいで、笑いながらやり直し。
再度、スタート。
曲は進み、今度は布袋さん、その曲に合わせてギターを弾いています。
ステージ横の大きなモニターに「Code List」のタイトル、鍵盤のイラスト、その鍵盤の上にCDEFGABと表記されて映し出しています。
テロップ
『srep4 バックトラックの音源を整音』
布袋
「いきなり次の音に行けるんだけれど、ここで岸君にラブミックスを創ってもらって、気持ちよくギターを弾かせてもらおうと思います」
岸さん、ヘッドフォンを耳にセットして、機械を操作しはじめます。
布袋
「岸君は僕にとって、片腕以上の存在で、僕の思ったイメージをすぐ音にしてくれる非常に大切な存在なんですけれど。
創っている時というのは、いろんな事を考えながらやっているけれど、最終的には、いかに自分のギターが気持ちよく弾けるか、歌う時に気持ちよく歌えるかというバックトラックを創るわけで、自分の中では、構築する部分と、爆発する部分と、訳隔てているいるわけじゃないけれど同居しているんで、なかなか難しいんですよ、これが(笑)」
岸さんの作業が完了したので、出来上がった曲を演奏します。
テロップ
『srep5 リード・ギターを弾いて完成』
私には、ハードボイルド小説のBGMのように感じられました。いいねえ。
観客はじっくりとその曲を聴いています。
今日はここまで。
布袋さんの、役者としての顔。
そして音楽の創作活動している顔。
その両方を観る事が出来た、貴重な時間でした。
布袋さんが、役者という異業種の分野でも活躍できるのは、その類まれなる身体と音楽家としての自信(オーラ)があるからでしょう。
音楽と芝居・・・内容は異なれど、観客は、その人の持つ存在感に期待をします。
天は布袋さんに、二つの才能をもたらしたと云うよりも、布袋さんの存在感が、どちらの分野でも活かされたと云うべきなのかもしれません。
後半の創作の時に感じたのが、観客との対話が、とても優しくて温かいんですよね。
ロッカーだけれど、暴力的な側面は見せない。
むしろ、アニキ的な側面で、観客を引き込んでいます。
観客は男が多かったし、ライブでも男の比率が高いです。
まさに、布袋さんをアニキとして尊敬しているからだと思います。
この続きは、また次回へ。
Posted by kanzaki at 2004年06月13日 19:15 | トラックバック (0)日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |