2014年10月11日

来年2月、「ムーミン」の映画が公開されます/雑誌「ダ・ヴィンチ」の最新号の特集は、「大人になるためのムーミン」

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来年2月、「ムーミン」の映画が公開されます。
原作者トーベ・ヤンソンの生誕100周年を記念した作品です。
フィンランドで製作された初の長編手描きアニメとなります。
もちろん、我が師匠・スナフキンも登場しますよ!


●映画『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』劇場用第1弾予告編


●映画『劇場版 ムーミン 南の海で楽しいバカンス』公式サイト(2015年2月13日公開)
http://moomins-movie.com/


10月11日、劇場前売り鑑賞券スペシャル版が発売されます。
スペシャル版は、通常版の特典であるクリアファイルに加え、パパ・ママがプリントされたオリジナルトートバッグ付き。
スペシャル版は2800円(税込)、通常版は1400円(税込)。
できれば追加で、スナフキンのオリジナルグッズを追加して欲しい・・・。


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ここ最近、ムーミンで注目されているのは、主人公よりも、むしろスナフキンではないかと思います。


世間のしがらみなどどこ吹く風の自由人。
物欲がなく、自由と孤独、音楽を愛する旅人です。
哲学的なセリフも多く、大人のファンも多いです。


●神崎のナナメ読み: なぜ、ムーミンは日本にて、本国のフィンランドをしのぐ人気なのか?
http://kanzaki.sub.jp/archives/003193.html


できれば日本のスタッフにて、スナフキンが主人公のスピンオフ作品を制作してもらいたいです。


※※※


【旅人・スナフキン】


雑誌「ダ・ヴィンチ」の最新号は、「大人になるためのムーミン」が特集です。


価値があるのは、「原画で見る、ムーミン谷の風景」です。
アニメやグッズなどのカラーのイメージが強い作品です。
しかし、原作のモノクロ原画もまた、繊細で素晴らしい表現となっています。


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各キャラクター解説もされてます。
もちろん、スナフキンも。


捕まえようとすると逃げていくし、抑圧には潔癖すぎるほど拒否反応を示します。
スナフキンの放浪癖は、自由な父(ムーミンパパの冒険仲間・ヨクサル)譲りです。
どんなに楽しいときを過ごしても、スナフキンは、友・ムーミントロールを置いて旅に出ます。
しかし彼とて、孤独に寂しさを感じないわけではありません。


「これでいい」と虚勢を張ってすべてを振り捨てるような世捨て人ではないのです。
どうして自分はこんなふうなのかと、どこか疑問を感じ、思いを巡らせています。
そんな自分の心を抱えたうえで、本当の自由を目指して歩くのです。


スナフキンといえば、とんがり帽子にふんわりとしたシルエットのレインコート。
背中にはリュック、口には加えパイプ。
特徴的なファッションです。
作曲と演奏に使うハーモニカは、母親のおばから譲り受けたものです。


服は、着古したものほど心地よいらしいです。
「ムーミン谷の彗星」では、野外ダンス場の売店でズボンを買う際、「もっと古いのはないの」と訊ねています。
すると、店番のおばあさんは、「あしたになれば、一日古くなる」という答えています。


「なぜみんなは、ぼくをひとりでぶらつかせといてくれないんだ」と腹を立てることもあります。
しかし、見過ごせない状況には、足を止めます。
「ムーミン谷の夏まつり」にて、森で暮らす24人の孤児たちに出会ったとき、雨の中から連れ帰って食事をさせるという、面倒みの良さもあります。


名もない小さな虫が、スナフキンに言います。
「あんたみたいに自由になりたいと、ねがってきたんです」
すると、ティーティー=ウーという名前をつけてあげます。
しばらくして再会した際、ティーティー=ウーは輝く目で告げます。
「できごとはすべて、なにかの意味をもつんです。だって、それはただおこるんじゃなくて、ぼく、ティーティー=ウーにおこるんですからね」


読者アンケートをしました。
「自分と似ているキャラ(2位)」
「友達になりたいキャラ(1位)」
「憧れの同性キャラ(1位)」
「憧れの異性キャラ(1位)」
「上司にしたいキャラ(3位)」


どの部門でも上位にくいこんだのは、孤独と自由を愛する旅人スナフキンでした。

Posted by kanzaki at 2014年10月11日 19:45