前回の続き。
奥田「皆さんはどうですか? もう(年齢が)40近いですが・・・」
メンバー「もう、今年で35ですからね〜」
奥田「ミスターチルドレンと云ってますけれども・・・」
メンバー「(この歳になって)何が、チルドレンだって?(笑)」
奥田「イメージ的には変わらないじゃないですか。解散していないし、ずっと同じスタイルで来ているし。ファンの人達も、変わってないと思っているから、もう40なのかと聞くと、えっ!!みたいになる訳よ」
メンバー「あ〜、確かに、確かに」
奥田「昔と比べて、何か変わった?」
桜井「完全に恋の歌とか歌いにくくなった」
奥田「既に?」
桜井「うん。あんまし、恋にも興味が無くなったからね」
メンバー一同、大笑い。
奥田「歳をとるにつれて、歌詞がだんだん深くなっていくじゃないですか。ミュージシャンって。それは恋愛とかが枯れて、そうするしかないと云うか、しょうがなしになっている訳ですけれども・・・」
一同、笑い。
奥田「情熱一発で書けなくなっているでしょ? そこが正直、へこむ所でもあるんですよ。別に、40になるのはいいんですけれども、そういう、何か昔はあったものが無くなるみたいな・・・まあ、そんな感じっスね」
ここでミスチルの曲がかかります。
桜井さんは曲紹介の際、「このアルバムで唯一の恋の歌"花言葉 "を聴いてください」とおっしゃっていました。
音楽が終わります。
奥田「相変わらず、歌がうまいっスなあ。コーラスとかあるじゃないですか。ハモリとか楽しいでしょ?」
桜井「大好き」
奥田「それがまた、へこむ話しになるんですけれど、最近、気持ちよくないんですよ。・・・そういや、まだ皆さん、40に遠いんだよね。そんなに歳が離れていると思っていなかったもので。てっきり、ミスチルは、再来年には40かと思っていたよ。そんなに違うのかよ〜。俺一人、へこんでたんだなあ・・・・・・そんな感じで、ダラダラとしていますが、奥田民夫とその音楽についてのコメントをいただきたいと」
メンバー「民夫君、この通りに読まないの? (台本を手に取り)奥田:今後の奥田民夫に期待することは? って書いてありますよ」
みんなの笑いの中、
奥田「俺が読むって事を考えていないというか・・・一応ですね、一人ずつお言葉をいただければと」
メンバーが一人ずつ話していきます。
やはり奥田さんは凄い人で、緊張していますとか、勉強になるとか云います。
そして、桜井さん。
桜井「常々ですね、ずるい立場にいるなって(笑)。それはその・・・新人バンドって、デビューアルバムを聴いた時に"このバンドは、この時点でこれならば、今後はどうなるんだろう"と云う、未知数までプラスアルファされて"イイ!"って評価されるじゃないですか。そういう感じが奥田さんにはするというか・・・・・・・本気を出していないっていうか、演出している感じ?」
奥田「そんな事ないよ〜」
桜井「そうですか? いつも7割5分の力で、リラックスしてやっているなあって。僕達は、もう一杯いっぱいでしていて、後が無いと云うか・・・」
メンバー「毎回、息切れしていますから」
奥田「そんな事ないですよ。7割5分しか出していないように見えるんでしたらね、それはきっと売り上げにも影響しているかと(笑)」
メンバー「そういう所、素敵だと思いますよ。本当」
奥田「スタンスがですか?」
メンバー「うん、スタンス」
奥田「ミスチルのスタンスも、ゆるぎないというか・・・」
メンバー「ゆるぎないって云うより、"ユルイ"と云うか・・・」
奥田「最近の若手のバンドとか見ていて、これはミスチル的な歌い方だなあとか、正直、思ったりしません?」
メンバー「(その新人バンドの人達に)昔からファンでした〜って云われると、"アリガトウ"ってしか云えないですね。これ以上、何を云えばいいんだっていう状況になります」
奥田「ミスチルは凄いんですよ。本人たちが気にしていなくても。ポップミュージックを日本でやろうとすると、(ミスチルの影響が)どうしても出ちゃうんですよ」
桜井「アンチの人も結構いますよ。民夫君は、音楽が分かっている人から支持されているじゃないですか」
奥田「でも、中途半端なんですよ。結局は、どっちつかずですからね。業界内にファンが多いと云われるけれど、それが俺に何のメリットがあるのかと。俺には何ももたされないって云う話しになってくる訳ですよ。そいつらは大体、(市販CDの)見本版を聴いているじゃないですか」
一同、あ〜と云う言葉。
なるほど。業界の人達は自分で買わなくても、宣伝用とか視聴用のCDが手元に回ってくるから、わざわざ買わなくてもいい訳ですね。
奥田「何ともまあ、微妙な話しじゃないですか。"見本版で人気!"・・・そういう事で、グチってばかりですが。・・・・・・・・(テンションを変えて)なんて為になる、有意義な時間だったではないでしょうか!」
メンバー「台本、そのまま読んでますね(笑)」
その後、奥田さんは、「怒涛のプロモーションの中、わざわざ来てくれたご恩は一生忘れません。また、すぐに来てください」とお礼を云って終了しました。
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そんな訳で、奥田ワールド全開なトークでした。
マイペースなトーク、生き方が良いですね。
そこへ後輩のミスチルという、これまたマイペースのメンバーが組み合わさると、本当に飲み屋の会話になってしまいますね(笑)。
いいね〜。
こんな感じに私も生きてみたいものですよ。
神ナナも、テンションは押さえ気味で、のんびりマイペースでやっていきたいと思います。
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