司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」の主人公の一人「正岡子規(まさおかしき)」。
彼は、あんパンが好きだったそうです。
子規を研究対象としていた坪内稔典さんは、子規を真似してあんパンを食べ始めたら、すっかりあんパンに馴染んでしまったとか(それに元々、甘党)。
だから、この30年ぐらい、朝食はあんパンと決めているそうです。
そんなエピソードを少し前の日本経済新聞に書かれていました。
●坪内稔典 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9D%AA%E5%86%85%E7%A8%94%E5%85%B8
坪内 稔典(つぼうち としのり、俳号ではねんてん、1944年4月22日 - )は俳人・佛教大学教授である。京都教育大学名誉教授。愛媛県西宇和郡伊方町出身。
著書に「俳人漱石」「言葉の力」「モーロク俳句ますます盛ん」など。
俳句グループ「船団の会」代表。
●正岡子規 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A3%E5%B2%A1%E5%AD%90%E8%A6%8F
正岡 子規(まさおか しき、慶応3年9月17日(1867年10月14日) - 明治35年(1902年)9月19日)は俳人・歌人・国語学研究家である。名は常規(つねのり)。幼名は処之助(ところのすけ)で、のちに升(のぼる)と改めた。
俳句・短歌・新体詩・小説・評論・随筆など多方面に渡り創作活動を行い、日本の近代文学に多大な影響を及ぼした、明治時代を代表する文学者の一人である。死を迎えるまでの約7年間は結核を患っていた。
正岡子規は明治16年、16歳で四国から上京しました。
朝、新橋駅に着いた子規は、先に上京していた友人の下宿を訪ねたのですが、探し当てた時、もう正午に近かったそうです。
旧友と会い、東京の菓子パンを子規はその時に初めて食べたそうです。
現在オンエア中のドラマ「坂の上の雲」をご覧になればお分かりの通り、子規は後年、寝たきりの重病人になりました。
病床の楽しみとしてほぼ毎日、菓子パン数個を食べました。
その菓子パンの中には勿論、あんパンもありました。
あんパンを食べるようになったら、あんパン好きな人があちこちにいる事が分かってきました。
子規と同年生まれで、大学予備門という学校の同級生だった南方熊楠もその一人でした。
●南方熊楠 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%96%B9%E7%86%8A%E6%A5%A0
南方 熊楠(みなかた くまぐす、慶応3年4月15日(1867年5月18日) - 昭和16年(1941年)12月29日)は、日本の博物学者、生物学者(特に菌類学)、民俗学者である。
菌類学者としては粘菌の研究で知られている。主著『十二支考』『南方随筆』など。投稿論文や書簡が主な執筆対象であったため、平凡社編集による全集が刊行された。「歩く百科事典」と呼ばれ、彼の言動や性格が奇抜で人並み外れたものであるため、後世に数々の逸話を残している。
熊楠は大学予備門を中退してアメリカへ渡り、後にロンドンの大英博物館で研究をしました。
博物学、粘菌学、民俗学などの研究に没頭しました。
帰朝後は、和歌山県田辺市を拠点にしたのですが、徹夜して研究する時は夜食として、あんパン6個を必ず用意していたそうです。
女性であんパン好きと言いますと、小説家・野上弥生子がいます。
●野上弥生子 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E4%B8%8A%E5%BD%8C%E7%94%9F%E5%AD%90
野上 弥生子(のがみ やえこ、本名:野上 ヤヱ(のがみ やゑ)、旧姓小手川、1885年(明治18年)5月6日 - 1985年(昭和60年)3月30日) は、日本の小説家。大分県臼杵市生まれ。
明治33年に大分県から上京し、東京の女学校へ入りました。
入学手続きに学校へ行った日、駅のベンチで昼食代わりにあんパンを食べました。
その美味しさに驚いたことを自叙伝的小説「森」で書いています。
このように歴史上の人物にあんパン好きがいる事を知り、坪内稔典さんは、ますますあんパンが好きになったそうです。
本人曰く、話しべたなのだそうですが、あんパン好きが知れ渡ったおかげで、初対面の人とも、あんパンが糸口になり話しが弾むようになったとか。
講演に行ったときも、その土地のあんパンを係りの人が用意してくれるので、講演の枕があんパンになり、すこぶる調子よく話せるとか。
「あんパンは粒あん雪は牡丹雪(ぼたんゆき)」
上記は、坪内稔典さんが最近作った句。
あんパンは粒あんが好き、雪はふわふわの牡丹雪が好きというだけの句ですが、毎朝のあんパンが自分の日々を活気づけてくれるそうです。
坪内稔典さんはwikiを見ますと、なかなかユニークで人気のある方のようです。
日経の堅苦しい枠での寄稿文も、上記のように朗らかな内容でした。
私は普段、お酒を全く飲まないので、やはり甘いものに手が出ます。
社内のコンビニへちょくちょく行ってはお菓子を買います。
すっかりコンビニの店員さんと顔見知りになり、新商品情報を教えてもらったりします。
仕事のストレス解消、気分転換に、甘いものとコーヒーは必須アイテムですよ。
坪内稔典さんは、あんパンが大好物。
私は、メロンパンとアップルパイが好きです。
町のパン屋さんの、材料と製法に拘ったパンはあまり食べません。
普通にコンビニで売っているパンばかりです。
メロンパンはファミリーマート、アップルパイはローソンが好き。
ファミリーマートは、変わり種のメロンパンを次から次へ発売するし、ローソンのアップルパイは、大きくカットされているリンゴがたっぷり入っています(この前食べたアップルパイは、りんごが小さくなっていたけれど、コストカットか?)。
普段の生活の中で、自分なりのささやかな楽しみを継続して続けるのって、実はもの凄く贅沢なことなのかもしれませんよ。
現在オンエア中のNHKドラマ「坂の上の雲」。
次回は、子規の最後が描かれます。
劇中、あんパンを食べるシーンはあるのか、ちょっと期待して見たいと思います。
●スペシャルドラマ 坂の上の雲
http://www9.nhk.or.jp/sakanoue/
※関連記事
●神崎のナナメ読み: 小説「坂の上の雲」の主人公・秋山真之(あきやま さねゆき)に見る勉強術、読書術
http://kanzaki.sub.jp/archives/001998.html
●神崎のナナメ読み: 「坂の上の雲」の兄・秋山好古に見る「単純明快」
http://kanzaki.sub.jp/archives/001978.html
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |