●映画『母性』オフィシャルサイト - Warner Bros
https://wwws.warnerbros.co.jp/bosei/
監督:廣木隆一
原作:湊かなえ
出演:戸田恵梨香、永野芽郁
【あらすじ】
ベストセラー作家・湊かなえの同名小説を映画化し、戸田恵梨香と永野芽郁が母娘役を演じたミステリードラマ。
ある未解決事件の顛末を、“娘を愛せない母”と“母に愛されたい娘”それぞれの視点から振り返り、やがて真実にたどり着くまでを描き出す。
女子高生が自宅の庭で死亡する事件が起きた。
発見したのは少女の母で、事故なのか自殺なのか真相は不明なまま。
物語は、悲劇に至るまでの過去を母と娘のそれぞれの視点から振り返っていくが、同じ時間・同じ出来事を回想しているはずなのに、その内容は次第に食い違っていく。
2022年製作/115分/日本
映画『母性』本予告 2022年11月23日(水・祝)公開
※※※
【感想】
●大地真央さんが出ているせいか、「そこに愛はあるんか?」と突っ込みながら観ていました。
●予告編だと、事件が起きて、その証人として母(戸田恵梨香さん)と娘(永野芽衣さん)が証言する。
けれど、話しが食い違う。真実は?
みたいな、ミステリーだと思っていました。
しかも、ちょっとライトなノリ。
あれには騙されました。
全然違う。
家族内のいざこざ。
予告編を作った人に、それは意図的なのか聞いてみたいですよ。
●上記のことをやろうとすると、そもそも予告編だと娘は首吊りして自殺するわけですから矛盾が出ます。
死んだのに証言はできませんから。
開始早々、娘が大人になって学校の先生になっており、生きているのが分かります。
ミステリー的な感じにするなら、娘は自殺を図ったけれど、死んだのか・生きているのかをラストまでひっぱった方が良かったのでは?
そうすると、序盤に永野芽衣さんが出てこなくなるから、永野芽衣さん目当ての観客はイラつくかもしれませんが・・・。
●男性には分からない女性の感情を描いた内容でした。
女性が生まれてから老いるまでを幾人かの女性視点で描いています。
ある意味、NHK朝ドラ的。
けれど、どの登場人物も一癖あります。
女性から観たらものすごくリアル・当たり前なんだろうけれど、男性からはちょっと共感を得られないかも。
そういうのは現実だけでいいから、作品内ぐらい良い夢を見させて欲しいと感じるかも。
「異世界モノ」のラノベや漫画があふれている世の中ですから。
●他の人が書いた原作なら、永野芽衣さんが演じた娘ぐらいは、まっとうな性格にするでしょう。
しかし劇中、正論をドストレートに言いすぎるから、他の登場人物はイラつきます。
男性が描いた原作ならば、テンプレ通りのお人形キャラになるであろうところをそうはさせなかった。
●役者が、舞台の芝居がかった感じの抑揚で話しています。
意図的なのか、上流階級的な雰囲気のためなのか?
男性陣は割かし普通な話し方なのですが、女性陣は独特な感じです。
なんというか、サイコパス的な感じ。
出演陣の並びから言えば、戸田恵梨香さんが主人公なはずですが、一番この登場人物がよく分かりません。
前半は分からないキャラでも良いけれど、後半に進むにつれて、人間的なごく普通の感情が芽生えてくれれば良いのですが、最後の最後まで変わりません。
っていうか誰一人、最初に登場した時の性格、考えのまんまです。
それって、創作ものとしてどうなの?
●正直、どのキャラにも感情できないです。
リアルなんだけれど。
ドラマ「ハコヅメ」のシーズン2か劇場版をやって欲しいですよ。
多くの人が2人の共演に求めているのは、ハコヅメのノリだと思うのです。
●エンディング曲の雰囲気のおかげで、なんとなくハッピーエンドに持ち込んでいるけれど、なにも変わっていません。
そもそも事件じゃないから、解決もしない。
家族の中の問題ですし。
少しは、エンタメ要素が欲しかったです。
●なんだかんだ最後まで観ていたのは、やはり私が戸田恵梨香さん、永野芽衣さんという2人の役者が好きだからです。
次回作に期待したいです。
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