2024年03月17日

映画『ゴールド・ボーイ』の感想〜星乃あんなさんの「ホルマリン漬けの標本が置かれた理科準備室の匂いがする子」の演技に注目

g-boy01.JPG

●映画『ゴールド・ボーイ』公式サイト
https://gold-boy.com/

監督:金子修介
原作:ズー・ジンチェン小説「悪童たち」
オリジナルドラマ:中国ドラマ「バッド・キッズ 隠秘之罪」
出演:
岡田将生
羽村仁成(SMILE-UP.ジュニア内男性アイドルグループ・Go!Go!kidsのメンバー)
星乃あんな(王様戦隊キングオージャー出演)

【あらすじ】
実業家の婿養子である東昇は、ある目的のため、義理の両親を崖の上から突き落として殺害する。
それは完全犯罪のはずだったが、3人の少年少女がその現場を偶然にもカメラでとらえてしまう。
それぞれ複雑な家庭環境や家族の問題を抱える少年たちは、東を脅迫して大金を手に入れようと画策するが・・・。

2023年製作/129分/PG12/日本


『ゴールド・ボーイ』本予告


※※※


【感想】


母がWOWOWで中国ドラマ「バッド・キッズ 隠秘之罪」を観てました。
その日本版リメイクを観たいと言うので連れていきました。


母いわく、「少年の犯人役は、オリジナルだとここまで犯罪者ではなかった」とがっかりしていました。


中学生男子のサイコパス犯罪者が、同じ年頃の少年少女と、大人のサイコパス犯罪者を巻き込んで完全犯罪殺人をするというもの。


内容的には、岡田将生さんが主役ではなく、中学生男子役の前出燿志さんが主役です。


頭脳明晰な少年が「デスノート」のような特殊能力が無い分、大人のサイコパス犯罪者を利用するのが特徴でしょうか?
(デスノートのようなエンタメではない)


確かに129分をラストまで飽きさせない展開でしたし、沖縄の独特の風土がアジアンテイストな映像として貢献していました。


けれど、こういう頭脳明晰な悪人(しかも中学生)が犯罪を成立させていく展開をやはり手放しでは称賛できないところがあります。


基本、登場人物たちは全員、悪人かどこか性格の一部におかしい部分があります。
そのせいで共感ができません。


この作品の見所は、星乃あんなさんという子です。
キングオージャーという特撮作品で、主人公の幼馴染のポジション。
主人公をどんな時も信じる良キャラ。


今回の作品では、「ホルマリン漬けの標本が置かれた理科準備室の匂いがする子」なんですよ。
「エヴァンゲリオン」のキャラクターデザイナー貞本義行さんが手描きした「綾波レイ」を彷彿とさせるものがあります。
普段は従順でおとなしいけれど、一度暴走するといとも簡単に人を殺せる性格。
主人公の中学生男子の事を信頼し、彼のためなら犯罪もいとわない。
ものすごく不安定な中学生の精神を見事に演じてました。
現在14歳なので、撮影の頃は13歳でしょうか。
既に160センチあり、『nicola』の専属モデルでもあります。
この子の活躍が楽しみです。


ラストに続編『ゴールド・ボーイ2』をやるっぽい予告があります。
3部作とかで、サイコパスな中学生男子と、江口洋介さん演じる刑事の頭脳戦をやるのかな?

Posted by kanzaki at 2024年03月17日 11:42