2004年10月07日

映画「ヘルボーイ」の感想【1】

人間と悪魔との間に生まれたハーフであり、第二次世界大戦中、人間界に召喚された後は、超常現象調査局のエージェントとなり、数々の怪奇事件を解決に導いている。
全身が赤く、尻尾の生えた悪魔のような外見だが、性格はいたって温厚で気だてのいいナイスガイである。
額にあるゴーグルのようなものは、角の折れた跡である。
また、右腕には「運命の右手」と呼ばれる謎の籠手をつけている。
続編の製作が決定。

第二次大戦末期、ナチスの科学施設で世界を破滅に導く計画が進められていた。
魔界に通じるワームホールから怪人ラスプーチンの手で産み落とされた悪魔の子、ヘルボーイ。
だがその異形の赤子は連合軍のブルーム教授に保護され、人間の子供として育てられる。
それから60年後の現代。
FBIの新任捜査官マイヤーズは、配属先の超常現象調査局で驚くべき光景を目撃する。
そこは成長したヘルボーイや半魚人エイブら特殊な能力を持つエージェントたちが、ブルーム教授の指揮の下、怪奇事件の解決に当たる秘密機関だった!

続々映画化されるアメコミ・ヒーローに、またもニューフェイスが登場。
その名も“ヘルボーイ”。読んで字の如く、魔界から現れたアンチ・ヒーローである。
先行のヒーローたちと比べて際立つのは、閻魔大王を思わせるルックスと、それを埋め合わせて余りある人間くさいキャラクターだ。
拳銃片手に派手な立ち回りを演じたかと思えば、片想いのヒロインに女々しい態度で接してしまう。
そんな二面性を、決して深刻ぶらず、アクション・コメディの要領で描いたところに本作の面白さがある。
監督は注目の映像派、ギレルモ・デル・トロ。
大のコミック・ファンという彼がどうしても監督したかった作品とあって、原作の世界観を十二分に引き出した快心の娯楽作に仕上がっている。
特殊メイクを施した主演ロン・パールマンのワイルドなヒーローぶりもゴキゲン!

悪魔の子にして心優しき異形のヒーロー“ヘルボーイ”の活躍を描くアクション・アドベンチャー。
マイク・ミニョーラの人気コミックを「ミミック」「デビルズ・バックボーン」のギレルモ・デル・トロ監督が映画化。
主演は「ロスト・チルドレン」「エイリアン4」のロン・パールマン。
共演にジョン・ハートとセルマ・ブレア。
第二次世界大戦末期、敗色濃厚なナチスは起死回生を狙い、妖僧ラスプーチンと手を組み異界から邪悪な神を召喚しようと計画していた。
そしていよいよ計画が実行に移されようとしたその時、アメリカ軍が急襲、異界に呑み込まれたラスプーチンと引き替えに真っ赤な姿の奇妙な生き物が産み落とされるのだった。
その生き物は“ヘルボーイ”と名付けられ、超常現象学者ブルーム教授によって大切に育てられる。
やがて成長したヘルボーイは、教授が設立した極秘の超常現象調査防衛局(BPRD)のエージェントとして異界からの侵略者たちと日夜死闘を繰り広げていた。

スタッフ
監督 Guillermo del Toro
脚本 Guillermo del Toro
製作総指揮 Patrick Palmer
製作 Lawrence Gordon
Lloyd Levin
Mike Richardson
原作 マイク・ミニョーラ
出演
ヘルボーイ Ron Perlman
リズ・シャーマン Selma Blair
エイブ・サピエン Doug Jones
ブルーム教授 John Hurt
グリゴリ・ラスプーチン Karel Roden
マニング博士 Jeffrey Tambor

* * * * *

映画の日に誘われて行って来たのですが、まあ1000円で見るならば損はなかったかなあと。
ハリーポッターの監督を蹴ってまで製作した今作。
「スパイダーマン」「バットマン」など人気アメリカン・コミックのヒーロー戦線に参入する「ヘルボーイ」は、日本版のみ10分長い「ディレクターズカット版」で公開されております。
米本国では子供向けとして短めに編集されてますが、大人も特撮やアニメを好む目の肥えた日本ファンには特別編集版にて対応(この監督、かなり日本びいきらしい)。

追加されている所は、
・リズ(炎を操れるヒロイン。ある意味、マジシャンズレッドな人)が、新人FBI・マイヤーズと局へ帰る時のタクシーの中で、インスタントカメラでいろんなものを撮影しているシーン
・リズが手首の輪ゴムについて語るシーン(パチンとひっぱる事で鬱な気分とかを解消する)
まあ、そんな感じのところぐらいです。

恋愛や人間模様を中心にしたドラマだと、こういうシーンはかなり重要だと思うし、数日経過しても、未だ記憶に残っているシーンではありますが、基本的にアクションヒーローものの映画なんだし、もっと派手な部分の追加があってもいいんじゃないかなあ。
ひょっとしたら、他にも追加があったのかもしれません。

クリーチャーデザインとして、日本人である寺田氏と韮澤氏が名を連ねています。
彼らは、アメリカのコミック業界でも評価が高く、ダークホース社が出したヘルボーイのフィギュアや置物のデザインしています。

ちょっと長めのオープニングは、ナチス・ドイツが悪魔を呼び出す儀式などというカルトなものから始まりました。
ヘルボーイの誕生を描く重要なシーンであり、敵のラスプーチンとの因果関係を描いているはず・・・。
ラスプーチンが儀式の際、右手に巨大な機械を取り付けていたのですが、それがヘルボーイの右手に似たものでした。
私はてっきり、ラスプーチンの暗黒面が、ヘルボーイという形で具現化したとか、若しくは、ラスプーチンはヘルボーイの父親みたいなものとか、そんな事を考えたりしたのですが、本編でそれらしい因果関係の説明はなかったような・・・。

出だしが長いなあと思ったのですが、唯一、かっこいいと思ったのは、クロエネンです。
この人、カッコよすぎ!
仮面ライダーに登場してもおかしくない雰囲気です。
仮面ライダー龍騎に登場した、オルタナティヴという、正規のライダーとは違う存在の奴に似てますね。
毒ガスマスク(スターウォーズのC3POの顔を黒くした感じ)を常に被っていて、ナチス軍の黒いコートを着ています。
ピストルも使いますが、やはり彼の得意技は剣。
両手のコートの裾から、ビシュッ!と刃物が伸びます。
デカレンジャーのデカレンジャーバイクロボの両手から伸び出てくる刀みたい。
サクッと敵を切りつけます。
彼は後半では、主武器であるトンファー型の刀をビュンビュン振り回していました。
これで敵をさくっと切りつける様はかっこいいです。
毒ガスマスクをして、全身は体にフィットした黒いスーツに、各部分を鋼鉄のパーツで防護しています。
鋼鉄のパーツは、仮面ライダー剣のような重厚なものではないのですが、西洋の甲冑のような細かい模様が掘り込まれており、造形がカッコいい。
本当、悪役バージョンの仮面ライダーですわ。
戦う前、自分の心臓部分にあるネジをギリギリと回す事で活動が出来ます。
中身は、とてもグロイ死体でして、死んだ人間が一週間ほど放置されて腐乱したイメージです。
目はギョロッとしていて、唇が切り取られていたり、ちょっと正視できないです。
そんな彼が素顔のまま自分の部屋の机で、自身が装着する武器や機械を工具を使って調整している姿は、ちょっと萌え。
ラスプーチンの能力で活動しているみたいでして、一度死んでも、復活しておりました。
復活後、横にあったスーツを装着し、カメラ目線でトンファー型の刀をシャキーンと構えたポーズには惚れ惚れしましたよ。
それ故、劇中でヘルボーイに倒されたのは残念でした。
続編でも登場して欲しいと思っただけに。
ラスプーチンが死んだから、もう復活はないのかもしれないけれど、続編にて、ラスプーチンと同等の能力を持った人間が登場し、力を封入してもらえれば復活もありえるかもしれない。
主役たちよりもアクションが機敏で、本当に日本の特撮ヒーローやカンフーアクション俳優のような感じでした。
最後に登場した巨大なラスボスは、大きいくせに人間の作った爆弾が体内で爆発した程度で、あっけなく死んでしまい、非常に肩スカシ。
ヘルボーイは肉弾戦が得意なんですし、やはりラストも、等身大の敵とのアクションでキメて欲しかったです。
まあそこは、劇場版の仮面ライダー555、ブレイドにも云えることなんですけれどね。
クロエネンとの戦いをもっとエキサイティングにして、映画のラストに持ってきた方が燃えられたような気がしました。

クロエネンのフィギュアが欲しくなってきたなあ。
実際、近所のホビーショップでは、映画が公開される前はヘルボーイのフィギュアの方が売れていたけれど、公開後は、クロエネンのフィギュアの方が売れているようですし。

今回はここまで。
なんだか主役より、クロエネンのことばかり書いてしまいました(反省)。
次回は主役たちにスポットを当ててみたいと思います。

次回の記事:映画「ヘルボーイ」の感想【2】
http://kanzaki.sub.jp/archives/000411.html

Posted by kanzaki at 2004年10月07日 07:43 | トラックバック (1)
コメント
コメントする
名前(ニックネーム可)とメールアドレスは必ず入力してください.
メールアドレスは管理者にのみ通知されます.










名前、アドレスを登録しますか?