2003年09月13日

映画「踊る大捜査線2」

今回は「踊る大捜査線2」。
前の「ターミネーター3」「HERO」で、お金と時間をドブに捨てたような不快な気分が、ようやくここで解消されそうです。

もともと、テレビ・スペシャル・前作の映画と大ファンだった私だからですが、すんなりと楽しめました。
130分以上あり、確か意図的に「マトリックス2」と同じ上映時間にしたそうですが、時が経つのも忘れて見ていました。
一度も時計を見なかったので、きっと本当に楽しんでいたのだと思います。
映画を観てからというもの、ここ最近は、テレビ版、スペシャル版を再度観ている状態です。
10月4日に前作の映画が放送されるそうなので、それもまた楽しみです。
もうしばらくすると、今回の「完全版」が上映されるそうですよ。
きっとその際は、また映画館へ行くと思います。

今回の映画は、日本の実写映画で興行収入史上一位になり、今年の大作揃いの中で一人勝ち状態です。
この映画はきっと、「祭り」なんだと思う。
元々人気のある作品ですし、宣伝も上手かった。
「映画」というより「テレビドラマ」の延長線にあるものなので、それが嫌な人もいると思う。
けれど、多くの人の心と財布を開く力はありましたね。

シリアスなシーンを映したら、必ず一分以内に笑いを入れる。
そういうのって好きです。
眉間にシワを寄せ続けるのは、室井さんだけでいいですもの(笑)。
シリアスなだけの映画より、こういう家族で楽しめる映画が好き。

この「踊る」シリーズは、昔から画面の中の情報がびっしりでしたね。
誰も気づかないような所まで作りこまれていて、そんな環境の中でたくさんの人とたくさんの事件が同時進行で展開していく。
このゴチャゴチャ感が面白いです。

観た人の感想が、ネット上にたくさん賛否両論書き込まれており、どっちの評価にしろ、それは人気のバロメーターだと思います。
批判派の意見として、ストーリーの矛盾・行動原因の不明瞭・犯人側があまりにも魅力的でない等がありました。
確かに、話しの展開で「?」なところが多々ありましたが、あんまり気にならないと言えば気にならない。
何せこの映画は「祭り」という感じだからかもしれません。
ひょっとしたら後日、「完全版」で補完されるかもしれません。
犯人側にあまりキャラクターを持たせないのは昔からですね。
スタッフの考えとして、あまり犯人側にいろいろと感情を持たせると、観ている人が犯人側に感情移入してしまい、「はぐれ刑事」みたいになってしまうからだとか。
犯人側の「トップのいない組織」というのが、あまりすごい組織構造とは感じられなかったのも事実。
けれどこの「踊る」の本当の敵というのは毎回、犯人ではなく、警察組織のトップに立つ人達ですから、犯人という存在があるだけでいいのかもしれません。

今回、青島刑事って、絵的には動きまわっていたけれど、何も活躍していなかったような・・・。
そこがちょっと残念。
まあ、青島刑事というのは、本人そのものは何も成長が無く、けれども周りの人の心を動かすという不思議な魅力が取り得ですからね、それでもいいのかなあ。
今回、1番かっこ良かったのは室井さんですよ、室井さん。
地下でモニターの監視役という、非常に屈辱的な立場に押しこまれていた彼が、青島刑事の言葉に遂に立ち上がり、みんなの前にさっそうと登場!
現場の刑事達のテンションが一気に上がり、動きまわる。
あの部分の展開の流れは好きですねぇ。

この「踊る」の元ネタはご存知のとおり、アニメ「機動警察パトレイバー」。
そこに「エヴァンゲリオン」のエッセンスを巻いた感じ。
「踊る」も「パトレイバー」も、ちょっと辺鄙な場所で、個性が豊かすぎるキャラクター達が、グチをいいながらも自分達の智恵と勇気で事件を解決していきます。
パトレイバーも、警察組織内の上下の対立構造がクローズアップされてました。
画面に映し出される情報量の多さも、日本人向き。
やけに庶民的なネタが多いのも面白い共通点。
特に食事関係とかね。
どちらも好きだし、外国の人には真似できない世界観です。

この「踊る」については本当に好きで、色々と書きたい事があるけれど、またいつか別の機会に。

日本中が「踊る」という祭りに参加しているこの状況。
観ていない人も是非、踊って欲しいと思います。

Posted by kanzaki at 2003年09月13日 22:41 | トラックバック (0)
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